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ガザ
(公開日:2024.06.14)

【パレスチナ ガザ地区】ガザ地区の人道状況の改善と速やかな停戦を求める決議可決へ

 
2024年6月13日の衆議院本会議で、「ガザ地区の人道状況の改善と速やかな停戦を求める決議」が賛成多数で可決されました。 


2024年3月12日 人道外交議連勉強会の様子
右から三番目、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン海外事業部金子

2023年10月7日に、現在のガザ危機が起きてから、停戦に対するあらゆる外交努力を求めてきたNGOの関係者として、ラファへの攻撃停止を求める意見を含むこの決議が可決されたことを、高く評価したいと思います。

決議は、武力衝突と停戦が長年にわたり繰り返されているパレスチナ・ガザ地区とイスラエルの関係性について言及し、持続的な停戦を求めるとともに、改めて子どもや女性を含む市民が多く犠牲になっていることへの危機感をもって、人道支援を行う環境が持続的に確保され、それが阻害されるべきではないと訴えています。また、この決議は、5月に立ち上がった超党派の議員による「人道外交議員連盟」のイニシアチブによって達成されました。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、これまで、8回にわたって行われてきた当該議連の立ち上げ準備会から、今年5月に行われた設立総会、その後の3回の勉強会に参加してきました。そして、日本政府に対し、停戦を求め、物資を安定的に届けるためにあらゆる外交努力を行うよう、提言を行ってきました。また、議連勉強会では、この間、毎回ガザ危機について触れ、国際人道法や歴史的背景、人道支援など、あらゆる視点での日本の人道外交の在り方が議論されていました。

ガザ地区の人道状況は日に日に悪化し、現地スタッフによれば、すでに人々は栄養不良で亡くなっています。そして、国連は、今年7月半ばまでに、100万人が飢餓に陥ると訴えています1

すでに栄養不良で亡くなっている人がいることを考えれば、現実に起こり得る恐ろしい人道危機であることは明らかです。ガザでは、すでに子どもの1パーセント(約1万4,100人)2 が犠牲になりました。

また、行方不明になっている子どもも大勢いて、保護者や大人の家族をなくした子どもも1万7,000人を超えています。そして、急性肝炎や呼吸器疾患は人口の6割にものぼり、多くの人の命が危ぶまれています。

セーブ・ザ・チルドレンでは、引き続き、安定的な物資の搬入を紛争当事者と国際社会に求め、人道支援を継続して実施していきたいと考えています。


(海外事業部 金子由佳)

1 ガザの100万人、来月半ばまでに飢餓に直面の可能性 国連が警告」CNN2024613

2 「ガザはいま「地上の地獄」…輸送は途絶え、子どもの犠牲は増え続け 支援関係者が語る人道危機」東京新聞 2024613





 

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