セーブ・ザ・チルドレンは、アフガニスタンでの暴力の激化により、（2021年）8月中旬より活動を一時的に中断していましたが、9月14日からアフガニスタン南部カンダハール州で、子どもたちに必要な保健・栄養サービスの提供を再開しました。今回の事業の再開に際しては、性別に関係なくスタッフが安全に活動に戻れるよう、徹底した安全性の確認を行いました。


アフガニスタンは、長期にわたる紛争や自然災害、新型コロナウイルス感染症の影響により深刻な人道危機の瀬戸際にあります。現在の混乱が起こる以前から、今年だけで550万人の子どもたちが危機的なレベルの食料不足に直面し、5歳未満の子どもの半数が急性栄養不良に陥ると予測されていました。しかし、この人数は、干ばつや新型コロナウイルス感染症、そして最近の混乱による支援活動の一時的な中断により、さらに増加すると見込まれています。

セーブ・ザ・チルドレン アフガニスタン事務所代表クリス・ニャマンディは次のように話します。
「数百万人のアフガニスタンの人々が飢餓の危機に直面しているなか、私たちの支援は、多くの子どもたちの命を守るために必要な活動です。カンダハールの子どもたちやその家族に、緊急に必要な保健・栄養サービスの提供を再開できたことは重要なことであり、可能な限り迅速に他の地域でも活動を再開したいと思っています。

支援の必要性は、どんなに強調してもしすぎることはありません。私たちが、こうしている間にも、数千の避難民の家族が食料も保健医療も圧倒的に不足しているなか、屋外で避難生活を送っています。家族は、子どもたちに、わずかな食べ物を買うために、手元にある所持品を売っています。厳しい冬を目前に控え、今後数ヶ月の間に数百万人の子どもたちが栄養不良や病気にり患する可能性があります。一刻も早く子どもたちへ支援を届けることが必要です。」

セーブ・ザ・チルドレンの移動式保健医療チームは、カンダハール州の遠隔地で、子どもやその家族に栄養不良の治療や、子どもたちを感染症や病気から守るための予防接種の実施などを含む基礎的な保健・栄養サービスを提供しています。今年に入ってから3万5,600人を超える子どもたちを含む14万6,000人以上に支援を行っています。

セーブ・ザ・チルドレンは、独立かつ政治的に中立な組織で、1976年からアフガニスタンで活動してきました。2020年は、保健・栄養、教育、子どもたちを暴力から守るための支援（子どもの保護）などの分野で160万人以上の子どもたちとその家族に支援を届けました。

災害や人道危機から子どもたちの命と未来を守るためのセーブ・ザ・チルドレンの活動へのご支援をお願いします。