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アフガニスタン
(公開日:2014.04.23)

バーミヤンの子どもたちが将来就きたい職業(2014.04.23)

 

みなさんは子どものころにどんな職業に就きたいと思っていましたか?そして、現在その職業に就いていますか?

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンがバーミヤン州バーミヤン中央郡の6校で行っている、電気のない農村部に図書館とソーラーランタンを提供する「勉強のために灯りを!プロジェクト」。子どもたちとお母さんたちそれぞれ36人を対象に、第一回目の聞き取り調査を実施しましたので、その結果をご紹介します。



今回の聞き取り調査からは、子どもたちの将来の希望が見えてきました。

1.聞き取り調査で明らかになったこと

・ 子どもたちは家での読書のためにほぼ毎日ソーラーランタンを活用している。
・ ソーラーランタンは読書以外の目的、例えば家の中でお裁縫をするときなどにも活用されている他、夜間のちょっとした外出の時にも使っている子どもがいる。
・ 教育を大切だと認識しており、プロジェクト対象のすべての子どもが読み書きをできる。
・ 約85%のお母さんは子どもに家での読書を推奨している。
・ 約55%のお母さんが読み聞かせを行っており、子どもはお母さんと一緒に本を読むことに喜びを感じている。
・ お母さんの約85%は学校での正規の教育を受けていない。その一方で、すべてのお母さんが教育の重要性を認識している。


2.聞き取り調査の質問例1「読むことができることは何故大切なのか?」
   この問いに関して、子どもとお母さんの答えはちょっと違っていました。

■子ども:
・ いろんなお話や本や詩、瓶などのラベルに書いてあることを読めるようになりたいから
・ 賢くなりたいから
■お母さん:
・ 字が読めると問題を解決することができたりするから
・ 子どもがより良い人生を送ることができるから


3.聞き取り調査の質問例2「教育は重要か?」
この問いに、11人の子どもが「しっかりと教育を受けた人間になりたい」、と答えています。それよりも多くの14名の子どもが「将来学校の先生になりたいから」と回答しています。
  バーミヤンの年少の子どもたちにとって、学校の先生は身近な存在であり、将来なりたい職業として人気が高いようです。子どもたちにとって重要なロールモデルと言えます。他にお医者さんやエンジニアになりたいという子もいます。

  プロジェクトのスタッフはこの結果に対して「小さな子どもはあまり多くの職業を知らないので、身近な職業として先生にあこがれるのだと思います。加えて、アフガニスタンでは学校の先生の必要性が高いので、学校の先生を目指すように幼い頃から両親に言われ続けていることもあるのでしょう」と教えてくれました。しかし、学校の先生は男子よりも女子に人気があるにも関わらず、保守的な家庭では女性が学校の先生になることを必ずしも歓迎しているわけではない、という事情もあるようです。



「勉強のために灯りを!プロジェクト」による支援が子どもたちの将来の夢をかなえる一助になればいいな、と思います。学校の先生が増えて、教育が充実していくことはアフガニスタンの将来にとって大きなプラスになるはずです。
  それと同時に、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは別のプロジェクトで学校の先生向けの研修を行っていますので、より良い研修を行うことで、学校の先生が子どもたちのよきお手本になってもらえるよう、先生の役割や価値を高めていきたいと考えています。


*このプロジェクトは株式会社阪神阪急百貨店と映画「ちづる」上映委員会からのご支援で実施しています。

(アフガニスタン担当 紺野)


 

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