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日本/東日本大震災/コミュニティ・イニシアチブ
(公開日:2013.08.28)

震災直後の中高生の活躍を忘れないように〜震災後に中高生が果たした役割の記録プロジェクト(2013.8.28)

 

   セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンと一般財団法人地域創造基金みやぎは、協働で立ち上げた「こども☆はぐくみファンド」の一環として、「震災後に中高生が果たした役割の記録プロジェクト」を実施しました。このプロジェクトは、福島、宮城、岩手県を中心に日本各地から、東日本大震災の発災直後から避難所生活を余儀なくされていた期間、「中高生が誰かのためにした」あるいは大人が「中高生のはたらきをみた」というエピソードを集めるというものです。



   2012年10月11日から2013年1月7日までエピソードを公募し、合計205通のエピソードが投稿されました。この投稿内容を1冊の冊子にまとめたのが「震災後に中高生が果たした役割の記録プロジェクト報告書」です。報告書の内容は多岐にわたり、発災直後、津波から逃げ遅れそうな年配の方をおぶって避難したエピソードや、避難所で水汲みや配膳をしたこと、自分より幼い子どもたちの面倒をみたことなど、様々な活躍をした子どもたちのエピソードが掲載されています。

   以下、報告書の内容から中高生の声を一部、抜粋してご紹介します。


「避難所で泣いている知らない子がいて、その子と遊んだりしました。周りの人がピリピリしている空気があったから、それを自分が何かすることで和ませられないかなと思って」


「記録に残すことはとても大切だと思っています。中高生は、一番傷つきやすい年齢だから、同じ経験をしてほしくありません。今自分達にある悲しい感情をまた繰り返してほしくない。そのために記録を読むことで経験を追体験して、同じ経験をしないようによりよくしてほしい」


   この報告書は美談を集めたものではなく、中高生が果たした役割を「記録」として残すことを目的として発行されました。震災のことを次世代に伝えること、また社会の中で、中高生が果たす役割や、子どもたちが本来もっている力を再考するために活用されることを目的として、編集されています。現在、東京都の中高生の防災クラブや、愛知県の中高生を対象とした防災教室など、日本全国の防災教育の現場で、この報告書が教材として活用されています。

   セーブ・ザ・チルドレンはこれからも、様々なかたちで、子どもたちが社会の中に参加していくことを応援していきます。

(報告:東日本大震災復興支援事業部 奥山)


 

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