日本/東日本大震災/コミュニティ・イニシアチブ(公開日:2014.03.17)
子ども支援NPO向け「若手スタッフ『シゴト力』向上ワークショップ」開催!(2014.3.17)
2014年3月1日、2日に宮城県で、こども☆はぐくみファンドの採択団体の若手スタッフを対象としたワークショップが行われました。ワークショップ1日目の様子をご報告します。
東北の子ども支援NPOで働く若手スタッフが抱える課題を解決し、より良い活動を行ってもらうことを目的に「若手スタッフ『シゴト力』向上ワークショップ」が開催され、5団体から7名が参加しました。
障がいを持つ子ども達のために活動している団体、子ども向け電話相談を行っている団体、子ども達と社会をつなぐため学校で授業を行っている団体、仮想のまちづくりのイベントを実施している団体、乳幼児とその母親のために活動する団体といった、東北で様々な活動をしている団体がワークショップに参加しました。
ワークショップの様子
講師の岩井秀樹さん
ワークショップ前に行った事前アンケートでは、若手スタッフからは他の団体を知りたい、つながりたいといった声が多く寄せられました。
知らない土地や、NPOという今まであまり知らなかった世界に飛び込んだ若い人達が抱えているのは、自分と同じような活動をしている他の団体、人とのつながりのようです。
今回の企画を担当した地域創造基金みやぎの鈴木さんに、今回のワークショップに期待することをお聞きしました。
「若いスタッフを育成することは、時間やお金、手間がかかるものですが、団体が活動を続けていくためには若手スタッフの育成は不可欠。ワークショップを通じて、参加者の人達には、地域の他の団体がどんな事業をやっているのか、どんな課題があるのか、自分は団体の中で何ができるのか、そんなことを考えるきっかけを持って欲しい。お互いの団体の活動を知ることで、地域の個々の団体が、かけ算のように相乗効果を生み出していってもらえたら嬉しい。」その鈴木さんの言葉通り、ワークショップの内容は、自分達の活動を理解し、深め、共有して、その解決策を探る内容となっていました。
またワークショップの中では「子どもの権利」について学ぶ部分もあり、参加者の関心を集めていました。
講師の話を通じて、日々の活動の中で「子どもの最善の利益」を考えることの大切さを伝えることができました。
ワークショップ1日目の最後には、自分達が理想とする子ども支援を、粘土や折り紙、カラー段ボールなどを使って形にしました。
「子ども支援のNPOに飛び込んだ若い人たちが地域や子ども達のために役に立てるような活動をしていくには、NPOとは何か、団体の代表者が何を考えて活動をしているのかを知ることが大切。また、こんな時はどうしているのだろう、と相談できる若手同士のネットワークづくりも重要」と語る鈴木さん。
参加者の方々は、岩手県を始め遠方から来られていたり、団体代表者から「私の後を継いでほしい」と託されてきたり、「期待しているからね」と背中を押されて参加されたりと、多くの方の期待と協力を受けて集まっていらっしゃいました。
震災から3年以上が経過し、東北で子ども達のために活動する団体への関心、支援は減ってきています。団体の基盤をより強化し、活動を継続してもらうためには、将来を担う若手スタッフの育成が不可欠です。
こども☆はぐくみファンドでは、助成金による団体への支援だけでなく、今回のようなワークショップを通じて、子ども支援NPOの活動を応援していきます。
(報告:東日本大震災復興支援事業部 奥山)