日本/東日本大震災/コミュニティ・イニシアチブ(公開日:2014.04.23)
子どもたちとつくる組織(2014.04.23)
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下SCJ)は、子どもの権利が実現される世界を目指して日々活動しています。SCJからの支援を活用して、子どもの権利の1つ「参加する権利」実現のために取り組んできた団体の活動をご紹介します。
団体の名前は「一般社団法人 伝統文化みらい協会」(以下、伝統文化みらい協会)。2013年12月に設立されたばかりの新しい団体です。日本舞踊を子どもたちに伝え、日本、世界に広げていこうという思いを持って活動する、福島県の団体です。
伝統文化みらい協会の子どもたち
新しい団体になる前は、「伝統文化みらい広場実行委員会」という団体として活動していました。子どもたちの意見を取り入れた、新しい法人格組織を立ち上げるため夢実現プロジェクトの支援を活用し、おとなと子どもが一緒に、子ども参加型の組織づくりワークショップを実施しました。
ワークショップには、毎回10名を超える参加者がありました
夢実現プロジェクトは、SCJとソニー株式会社が協働で設立した“RESTART JAPAN ファンド”の活動の一環として、子どもたちの夢やチャレンジをサポートするプロジェクトです。夢実現プロジェクトの支援が終了した後も定期的にワークショップを重ね、無事に新しい団体、伝統文化みらい協会が設立されました。
これまでのワークショップを通じておとなたちが考えたことは「子どもたちのやりたいことを聞いてみたい。一緒に新しい団体をつくっていきたい」ということ。
子どもたちからは「日本舞踊を通してボランティアをしてみたい、自分達で音楽や衣装を決めてみたい、日本舞踊を広めたい」などなど、たくさんのアイデアがでてきました。
やりたいことと、社会のニーズを考えて活動内容の整理をしていきます
ワークショップの中ではSCJのスタッフが子どもたちの声を聞き、子どもたちが自分達の思いをおとなに伝えるサポートをしました。新しい団体で、物事を決めていく時には「子ども会議」を開き、子どもとおとなが共に考え意見を出し合うことが決まりました。
伝統文化みらい協会では、子どもたちが踊りの振り付けや曲を決めたり、衣装を考えたりしていきます。これは日本舞踊の世界ではとても珍しいこと。子どもたちは新しいことに挑戦しながら、日々の練習に取り組んでいます。
そんな新しい団体の誕生をお祝いする「一般社団法人 伝統文化みらい協会 設立記念披露宴」が2014年3月21日に開催されました。
設立記念披露宴の様子
小学生から高校生までが踊りを披露しました
子どもたちが挨拶をし、踊りを披露するなど、
子どもとおとなが一緒になって新しくつくられた団体に相応しい披露宴でした。
福島の地域復興を願いながら活動していく伝統文化みらい協会の今後がとても楽しみです。
(報告:東日本大震災復興支援事業部 奥山)