日本/東日本大震災/コミュニティ・イニシアチブ(公開日:2013.11.14)
保養リスクマネジメント学習会&みんなの希望ファンド説明会を実施しました(2013.11.14)
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンと311受入全国協議会では「みんなの希望ファンド」を立ち上げ、福島第一原子力発電所の事故により、心身共にストレスを感じている子ども達を対象とした保養プログラムを実施している団体さんを資金面、技術面から支援をしています。
そのみんなの希望ファンドが、2014年度の冬春募集に向けての説明会を、東京(10/12)、岡山(1/20)、名古屋(10/26)、山形(10/27)で実施しました。当日は、約90名の方々に参加いただきました。「子どもの権利および子どもの権利条約」を知り、なぜ、どういうアプローチで子ども達を支援していくのかを考えるワークショップと、保養プログラムに子ども達が安心・安全に参加できるプログラムを提供するためのアイディアを紹介したリスクマネジメントについて考える学習会も合わせて実施しました。
【様子】
<子どもの権利条約について>
子どもの権利とは何か?子どもの権利はどのような歴史を歩んできたのか?子どもの権利を守るための大人、地域、国の役割は何か?子どもの権利を守るためにどのようなアプローチが必要なのか?といった概念的な知識の共有から始まり、より具体的に子どもが幸せになるためにはどのような事が大切なのかを「この子の願い」というアクティビティを通して考え、自分たちで考えたことと、先に学んだ子どもの権利との関係についてリンク付けを行いました。
「この子の願い」アクティビティでは一枚の子どもの写真からその子どもがしたいこと、してほしくないことを上げました。その結果、実は権利という言葉で認識していなくても、権利条約の中ではこれらが網羅されているということ、これらを実現することの重要性、そして、願いを想像するだけでなく、本人に願を聞いてみて初めて本当に望んでいることが分かるということを参加者は気づくことができました。
<保養ガイドライン、保養チェックリスト、ヒヤリハット集の説明>
みんなの希望ファンドの協働運営団体である311受入全国協議会の加盟団体が、過去3年間で蓄積してきた、保養を実施するために注意しておくべき点や良い事例などをまとめた「保養チェックリスト」と「ヒヤリハット集」を参加者とシェアしました。また、様々な「保養」の定義がある中で、311受入全国協議会としての「保養」を紹介し、みんなの希望ファンドの目指す保養は何かといった紹介も行いました。
「保養チェックリスト」と「ヒヤリハット集」を受け取った参加者からは、今まで自分たちで良い方法と思うことを模索しながら実施してきたけれども、このように多くの団体の知見をまとめた冊子があるのはうれしく、自分たちで気が付かなかったこと、すべきことなどを取り組んでいきたいといった声を頂きました。
<自分たちの活動の問題点の洗い出しと解決策の考案>
参加者は過去に保養プログラムを実施した中で、どんなことが良かったか、どんな課題点があるのか、について具体事例などを上げながら情報共有を行いました。良かった点の事例として、多くの学生ボランティアが参加してくれたために子どもたちの安全管理に十分な人数を充てることができた、プログラム参加者とスタッフとの間に信頼関係ができプログラムが成功したといったことが挙げられました。一方、課題点としては、資金的調達の不安や、スタッフ教育、スタッフ間での意見の相違と調整の難しさなどが挙げられていました。これらの良い点、課題点を考える際に、参加者の中には早速「保養チェックリスト」と「ヒヤリハット集」を利用してくださる方もいました。
そして課題点については、参加者全員が解決策になるのでは?というものを考え、アドバイスをしていきました。
このアクティビティによって、いくつかの解決策も見出されました。一例として、「今後活動していくにあたって資金が不足してき、次回も実施できるか分からない」といった課題が挙げられていましたが、「できる範囲の規模に縮小してもよいのでは?」と無理をする必要はないという一息つけるアドバイスがありました。
【まとめ】
全国4か所で実施した保養リスクマネジメント学習会&みんなの希望ファンド説明会ですが、本当に多くの方々に参加いただきました。今回は時間的、場所的な都合で参加いただけなかった方々もいらしたと思います。みんなの希望ファンド事務局では、福島第一原子力発電所事故によりストレスを抱えている子ども達を少しでも支援したいという気持ちでがんばって保養プログラムを実施している多くの方々を支援させていただきたいと思うと同時に、その他の多くの方々に団体の方々の善意と努力を知っていただきたいと改めて思いました。
なお、「自分たちの活動の問題点の洗い出しと解決策の考案」で挙げられた団体の課題点については、みんなの希望ファンドでとりまとめ、少しでも団体の方々の課題が解決できるように研修会などを開催していきたいと思っています。
(東日本大震災復興支援事業部 臼倉)
そのみんなの希望ファンドが、2014年度の冬春募集に向けての説明会を、東京(10/12)、岡山(1/20)、名古屋(10/26)、山形(10/27)で実施しました。当日は、約90名の方々に参加いただきました。「子どもの権利および子どもの権利条約」を知り、なぜ、どういうアプローチで子ども達を支援していくのかを考えるワークショップと、保養プログラムに子ども達が安心・安全に参加できるプログラムを提供するためのアイディアを紹介したリスクマネジメントについて考える学習会も合わせて実施しました。
【様子】
<子どもの権利条約について>
子どもの権利とは何か?子どもの権利はどのような歴史を歩んできたのか?子どもの権利を守るための大人、地域、国の役割は何か?子どもの権利を守るためにどのようなアプローチが必要なのか?といった概念的な知識の共有から始まり、より具体的に子どもが幸せになるためにはどのような事が大切なのかを「この子の願い」というアクティビティを通して考え、自分たちで考えたことと、先に学んだ子どもの権利との関係についてリンク付けを行いました。
「この子の願い」アクティビティでは一枚の子どもの写真からその子どもがしたいこと、してほしくないことを上げました。その結果、実は権利という言葉で認識していなくても、権利条約の中ではこれらが網羅されているということ、これらを実現することの重要性、そして、願いを想像するだけでなく、本人に願を聞いてみて初めて本当に望んでいることが分かるということを参加者は気づくことができました。
<保養ガイドライン、保養チェックリスト、ヒヤリハット集の説明>
みんなの希望ファンドの協働運営団体である311受入全国協議会の加盟団体が、過去3年間で蓄積してきた、保養を実施するために注意しておくべき点や良い事例などをまとめた「保養チェックリスト」と「ヒヤリハット集」を参加者とシェアしました。また、様々な「保養」の定義がある中で、311受入全国協議会としての「保養」を紹介し、みんなの希望ファンドの目指す保養は何かといった紹介も行いました。
「保養チェックリスト」と「ヒヤリハット集」を受け取った参加者からは、今まで自分たちで良い方法と思うことを模索しながら実施してきたけれども、このように多くの団体の知見をまとめた冊子があるのはうれしく、自分たちで気が付かなかったこと、すべきことなどを取り組んでいきたいといった声を頂きました。
<自分たちの活動の問題点の洗い出しと解決策の考案>
参加者は過去に保養プログラムを実施した中で、どんなことが良かったか、どんな課題点があるのか、について具体事例などを上げながら情報共有を行いました。良かった点の事例として、多くの学生ボランティアが参加してくれたために子どもたちの安全管理に十分な人数を充てることができた、プログラム参加者とスタッフとの間に信頼関係ができプログラムが成功したといったことが挙げられました。一方、課題点としては、資金的調達の不安や、スタッフ教育、スタッフ間での意見の相違と調整の難しさなどが挙げられていました。これらの良い点、課題点を考える際に、参加者の中には早速「保養チェックリスト」と「ヒヤリハット集」を利用してくださる方もいました。
そして課題点については、参加者全員が解決策になるのでは?というものを考え、アドバイスをしていきました。
このアクティビティによって、いくつかの解決策も見出されました。一例として、「今後活動していくにあたって資金が不足してき、次回も実施できるか分からない」といった課題が挙げられていましたが、「できる範囲の規模に縮小してもよいのでは?」と無理をする必要はないという一息つけるアドバイスがありました。
【まとめ】
全国4か所で実施した保養リスクマネジメント学習会&みんなの希望ファンド説明会ですが、本当に多くの方々に参加いただきました。今回は時間的、場所的な都合で参加いただけなかった方々もいらしたと思います。みんなの希望ファンド事務局では、福島第一原子力発電所事故によりストレスを抱えている子ども達を少しでも支援したいという気持ちでがんばって保養プログラムを実施している多くの方々を支援させていただきたいと思うと同時に、その他の多くの方々に団体の方々の善意と努力を知っていただきたいと改めて思いました。
なお、「自分たちの活動の問題点の洗い出しと解決策の考案」で挙げられた団体の課題点については、みんなの希望ファンドでとりまとめ、少しでも団体の方々の課題が解決できるように研修会などを開催していきたいと思っています。
(東日本大震災復興支援事業部 臼倉)