日本/東日本大震災/コミュニティ・イニシアチブ(公開日:2014.07.30)
こども☆はぐくみファンド「学びあいフォーラム2014」開催(2014.07.30)
2014年6月22日、23日の2日間、秋保温泉岩沼屋(宮城県仙台市)にて「こども☆はぐくみファンド 」の助成先団体を対象に「学びあいフォーラム2014」を実施しました。
「こども☆はぐくみファンド」は2011年10月5日 より東日本大震災により大きな被害が発生した岩手・宮城・福島県を対象に、東北の子どもたちを支える地域のNPOなどを、助成金を通じて支援してきました。
震災から3年が経ち、「こども☆はぐくみファンド」の助成を受けてきた団体は累計で100団体を超えています。
今回の学びあいフォーラムでは、団体同士でこれまでの3年間を振り返り、これからの3年間を考えてもらう機会を設けました。東北の子どもたちを支えるために必要なことを皆で考え学びあい、団体同士が連携することで、より良い事業がうまれることを目的として実施しました。
フォーラムの始めに、セーブ・ザ・チルドレンから、支援活動において「子どもの安心・安全のために」大切にしていることを団体のみなさんに伝えました。
最近活動を通して聞いた子どもたちの声を、参加者全員で出し合いました。
子どもたちの生の声を出発点にして、子どもの年代ごとにグループに分かれ、過去3年間の子どもたちを取り巻く状況と、これから予想される状況の変化を話し合い、1日目は終了です。
1日目に話し合ったことは、模造紙いっぱいにまとめられました。
2日目は、みんなで話し合いたいテーマを参加者より募り、グループディスカッションを行いました。
「助成金に頼らない事業運営」や、「地域や他団体との連携」などがテーマに挙がっていました。
一番、人気だったテーマは「助成金に頼らない事業運営」。どうしたら活動を安定的に継続できるか、知恵を出し合います。
フォーラムの最後は、各団体から「現場に帰ったら、これやります宣言」「3年後には我が団体や地域はこうなっていたい状況」を発表しました。
今後、復興支援のための寄付金や助成金が少なくなっていくことが予想される中、東北の子どもたちを支える活動を維持し、よりよい事業にしていくためにはどうすれば良いのか、皆で考える機会をつくることができたと思います。
フォーラムの最後には、団体ごとに具体的な目標を挙げることができました。また、フォーラムで出会った団体同士が連携して、事業を進めるという発表もありました。
今回の学びあいフォーラムで学んだことを、団体も、事務局も、共に実践に移していけるよう、アイデアから具体策へ結びつけることが今後の課題です。
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概要
・日時:2014年6月22日(日)〜23日(月)
・場所:宮城県仙台市 秋保温泉岩沼屋
・参加者:「こども☆はぐくみファンド」 助成先団体 38団体61名
・主催:公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
・実施:一般財団法人 地域創造基金みやぎ
実施内容
・「子どもの安心・安全な活動のために」
・震災後3年間の振り返り(3年間の変化と現在)
・これから3年後の子ども、地域の状況、団体の活動を検討
・上記の検討内容をもとにテーマを自由に設定し、グループディスカッション
・2015年助成 説明会 *対象者および希望者のみ
実施アンケート(抜粋)
・団体によって理念の違いは多少あっても、根本的な「支援の姿勢」について話し合う事で、当団体の運営を見直すことに繋がった。ともすれば、井の中の蛙になりそうな団体毎の活動に、他団体の活動は気づきとアドバイスに繋がったと思う。
・「戻ったらこれをやります」を考えることが、最も難しかったが、同時にとても楽しくもあった。今、できることから始めたい。
・過去3年と今後3年を分析することは、今後常に意識していく必要があると学びました。
・福島県内の団体と交流を深めることができ、参考・相談・協力を進めていくことが具体化した。近々視察に行く予定になっている。また、連携して事業を展開することも考えている。その他にも多くの団体と交流できたので、県外視察も今回参加した団体に決めようと思っている。
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(報告:東日本大震災復興支援事業部 奥山)