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インドネシア
(公開日:2015.06.01)

【交通安全】4月の活動ハイライト(2015.06.01)

 
今月は交通安全の知識向上を目的として、生徒や保護者、教師の代表者を対象とした交通安全研修を本格的に開始し、まさに研修ラッシュの1か月となりました。

まずは研修に先立ち、保護者と教師を対象に、交通安全教育研修に使用する教材作成のためのワークショップを開催しました。教材は県教育局や県交通局、県警察局から地方政府関係者も含む参加者の意見を反映した形で最終化され、研修で活用されることになりました。

そしていよいよ研修開始です。当プロジェクトでは各学校の生徒、教師、保護者の代表者に対して研修を行い、その後、彼らが自分たちの学校や地域で、研修で得た知識を普及することを目指しています。

生徒向けの研修は中学校から開始し、プロジェクトの対象の15校中、11校の中学校から選出された114名の生徒代表が参加しました。生徒たちは3日間の研修の中で、道路や標識の種類とその意味、安全なルートを選んで通行すること、歩行者ルール、バイクへの安全な同乗方法や公共交通機関の安全な利用法などについて学びました。この生徒たちは、今後各学校で交通安全に関する課外活動のリーダー的役割を担い、研修で学んだ知識を広く他の生徒たちに普及する役割を担います。来月に実施予定の小学生向けの研修は、プロジェクトスタッフが各小学校を直接訪ねて実施する予定です。


学校への安全なルートを確認する生徒たち

そして、中学校の教師向けの研修も3日間の日程で行われました。各校から、公民教育の担当教師と学校任命の教師2名での参加が呼び掛けられ、対象校15校中11校から合計23名の教師代表が参加しました。当研修では下記のような内容が取り上げられました。

・子どもたちを取り巻く通学路環境
・交通事故の原因
・生徒の交通安全向上対策(通学路における安全な歩行、バイク後部座席への安全な
   同乗方法、公共交通機関の利用法)
・道路安全教育のための教育計画の立案方法
・教育実習(教育計画に沿ったシミュレーション)


熱心に研修内容に聞き入る教師たち

最後は保護者向け研修です。対象となる15小学校のうち、12校から保護者代表と学校委員会のメンバー合わせて23名が参加しました。(学校委員会は、地域社会と学校をつなぐ大切な役割を果たしている組織です。)研修では下記のトピックが取り上げられました。

・子どもの成長過程と各成長段階における交通安全面の課題
・子どもや若者に対する道路での潜在的な危険
・子どもの歩行時、バイク後部座席への同乗時、公共交通機関利用時における注意事項
・ポジティブなしつけとは

ビデオ教材鑑賞、ロールプレイ、シミュレーション、ゲームなどの手法が活用され、最後には各学校の保護者会向けに交通安全のメッセージを普及するための行動計画が作成されました。


小学生の保護者向け研修にて交通事故体験を語る保護者

当プロジェクトでは今後も毎年こうした交通安全研修を実施していきます。また研修を受けた教師や校長と定期的に会合を開き、交通安全教育を今後どのように学校のカリキュラムに取り入れていくことができるかを協議していきます。そして将来的には、学校教育の枠組みの中で交通安全教育を推進するよう、バンドン市教育局に対して政策提言することを目標にしています。

5月の国連世界道路安全週間を記念した一般市民に向けの啓発イベントの開催も企画しています。マスメディアも巻き込みながら、広く地域に交通安全のメッセージを発信できるイベントにすべく、プロジェクトスタッフ一同、ますます忙しい月になりそうです。次回もお楽しみに!

(インドネシア担当:鶴岡 友美)

 

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