インドネシア(公開日:2017.04.26)
【インドネシア交通安全事業】子どもたちの交通安全を支える備品類
年間3万8000人を超える人々が交通事故で命を失うインドネシア。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは2014年4月より、インドネシアのバンドン市で学校周辺の交通安全のためのインフラ整備や交通安全知識・意識の向上を図る、子どもたちの交通安全事業を実施しています。
対象となっているバンドン市内の小中学校30校の周辺道路では、政府が横断歩道や道路標識などの交通安全のためのインフラ整備を行っています。セーブ・ザ・チルドレンは、これにあわせて交通安全用品を対象校に提供しています。今回は、その一部をご紹介します。
「STOP」の手持ち札は誰が使う?
「誰がどうやって使うのだろう?」と気になるのが、下の「STOP」と書かれた手持ち札。
対象となっているバンドン市内の小中学校30校の周辺道路では、政府が横断歩道や道路標識などの交通安全のためのインフラ整備を行っています。セーブ・ザ・チルドレンは、これにあわせて交通安全用品を対象校に提供しています。今回は、その一部をご紹介します。
「STOP」の手持ち札は誰が使う?
「誰がどうやって使うのだろう?」と気になるのが、下の「STOP」と書かれた手持ち札。
実は、これは学校の警備員やボランティアが、通行車両を止めて、校門前の道路を横断して登下校する子どもたちの安全を守るためのものなのです。
限られた場所にしか信号機が設置されていないバンドン市。車やオートバイで混み合う路上で、一般人が車の往来の整理を行う姿が頻繁に見受けられます。急いでいる車を優先的に通して小銭稼ぎをしている人がいる一方で、道を渡ろうとする子どものために、一般の通行人や屋台の店員が車両を止めて、手助けしている場面も多く見かけます。
学校の門に立つ警備員も、子どもたちが登下校時に学校前の道路を渡るのを、ごく当たり前のことのように助けています。そこでセーブ・ザ・チルドレンは、車両を止めるための手持ち札などを提供し、学校警備員向けの交通安全研修を実施しました。一番上の写真は、学校警備員が「STOP」の手持ち札とホイッスルを片手に、子どもたちの道路横断を助けている様子です。
現場の声から行動変容を促す支援に
限られた場所にしか信号機が設置されていないバンドン市。車やオートバイで混み合う路上で、一般人が車の往来の整理を行う姿が頻繁に見受けられます。急いでいる車を優先的に通して小銭稼ぎをしている人がいる一方で、道を渡ろうとする子どものために、一般の通行人や屋台の店員が車両を止めて、手助けしている場面も多く見かけます。
学校の門に立つ警備員も、子どもたちが登下校時に学校前の道路を渡るのを、ごく当たり前のことのように助けています。そこでセーブ・ザ・チルドレンは、車両を止めるための手持ち札などを提供し、学校警備員向けの交通安全研修を実施しました。一番上の写真は、学校警備員が「STOP」の手持ち札とホイッスルを片手に、子どもたちの道路横断を助けている様子です。
現場の声から行動変容を促す支援に
次にご紹介するのは、ヘルメット収納ハンガーです。インドネシアは、オートバイの普及率が高く、マレーシア、タイと並んで世界一の国。人口3人あたり1台のバイクの保有が登録されています。事業対象校でも、子どもたちの半数以上が保護者等のオートバイに同乗して登校します。しかし、事業開始時の調査結果によると、そのうち必ずヘルメットを着用していたのは、4人に1人しかいませんでした。
子どもたちがヘルメットを使わない理由を、聞き取りで探ってみると、「ヘルメットを持っていない」と並んで多かったのが、大人たちからの「子どものヘルメットを持って移動するのが面倒くさい」という声。「通勤途中に子どもたちをオートバイで学校に送っても、下校時に同じ保護者が迎えにこられるとは限らない」「朝の交通渋滞の中ヘルメットを家に置きに帰るのにも時間がかかる」等の事情で、多くの保護者が子どもにヘルメットを使わせるのを億劫に感じていたのです。
そこでセーブ・ザ・チルドレンは、学校に子ども用ヘルメットの収納スペースを設けることを提案し、収納ハンガーの提供が決まりました。交通安全事業の担当チームが現場の当事者の声を聞くことで見えてきた、「当事者にとって便利になる」方法による交通安全の推進です。
学校内の空間にも交通安全推進のメッセージを
提供されている備品の中には、啓発メッセージが記された壁掛けもあります。下の写真は学校の廊下の掲示板の横に設置された壁掛けです。子どもたちの目をひく鮮やかなデザインで、交通安全に向けて守る必要のある点や取るべき行動を常時伝えています。
子どもたちがヘルメットを使わない理由を、聞き取りで探ってみると、「ヘルメットを持っていない」と並んで多かったのが、大人たちからの「子どものヘルメットを持って移動するのが面倒くさい」という声。「通勤途中に子どもたちをオートバイで学校に送っても、下校時に同じ保護者が迎えにこられるとは限らない」「朝の交通渋滞の中ヘルメットを家に置きに帰るのにも時間がかかる」等の事情で、多くの保護者が子どもにヘルメットを使わせるのを億劫に感じていたのです。
そこでセーブ・ザ・チルドレンは、学校に子ども用ヘルメットの収納スペースを設けることを提案し、収納ハンガーの提供が決まりました。交通安全事業の担当チームが現場の当事者の声を聞くことで見えてきた、「当事者にとって便利になる」方法による交通安全の推進です。
学校内の空間にも交通安全推進のメッセージを
提供されている備品の中には、啓発メッセージが記された壁掛けもあります。下の写真は学校の廊下の掲示板の横に設置された壁掛けです。子どもたちの目をひく鮮やかなデザインで、交通安全に向けて守る必要のある点や取るべき行動を常時伝えています。
日々の学校生活の中で子どもたちの交通安全を支える様々なアイテムの紹介でした。
次回もお楽しみに!
(海外事業部インドネシア担当:石川智香子)
次回もお楽しみに!
(海外事業部インドネシア担当:石川智香子)