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インドネシア
(公開日:2015.08.06)

【交通安全】6月の活動ハイライト

 
6月の活動のハイライトとして、小学生への交通安全教育と、学校周辺の交通インフラ整備計画の進捗をご報告します。

1.小学生対象の交通安全教育が始まりました!

この交通安全教育は、セーブ・ザ・チルドレンのスタッフが対象校に出向き、出前講座のような形式で行っています。5月は2校、そして6月は3校で実施しました。

各学校で、約30名の代表生徒が研修を受けます。代表に選ばれる生徒は各学校のリーダー的な存在であると同時に、交通安全への取り組みに積極的に関わることを希望する活発な生徒たちです。彼らは他の生徒たちのロールモデルとなることが期待されていて、研修で学んだ交通安全の知識を、授業や課外活動などを通じて他の生徒たちに普及していくという大切な役割を担っているのです。

彼らが研修で学ぶ内容は、道路標識や信号の意味、安全な通学路の選び方、バスなどの公共交通機関の安全な乗車方法などについてです。また、インドネシアでは通学時に親にバイクで送り迎えしてもらう子どもが多いことから、バイクの安全な同乗方法についても触れています。


横断歩道の渡り方を学ぶ子どもたち


安全なバイクの同乗方法を指導中

写真からも子どもたちの熱心な様子や、楽しそうな表情が伝わってきますね。研修後には「次はいつなの?」と既に次の回を心待ちにする声も聞かれました。今後は、新学期の始まる8月以降、残りの対象校に対しても実施していく予定です。


2.学校周辺で子どもの交通安全のためのインフラ整備が始まっています!

今年1月に、30の対象校の校長と教師向けに、安全な通学のために子どもたちが望むことを学校周辺の交通安全インフラ改善計画に反映させるためのワークショップを開催しました。そしてワークショップ終了時に、子どもたちの意見を盛り込んだインフラ改善計画を提出することを各校に求めました。

こうして提出された改善計画のうち、今年度は10校の計画を実施に移していく予定となっています。改善計画の内容は、横断歩道の整備、といった大規模なものから、子どもたちが通学時に着用してきたヘルメットを一時置いておくための棚の設置や、子どもの横断歩道の通行をサポートする学校スタッフが車やバイクに停止を促すために掲げる手看板・・・などのきめ細かいものまで様々です。

また、セーブ・ザ・チルドレンは、これらの改善計画を提出した学校を交通局と一緒に訪問して計画内容を審査し、交通局からの正式な承認の下でインフラ整備を進めていくことになりました。これを受け、いくつかの対象校では、プロジェクトの予算ではカバーできない交通インフラ整備(スクールセーフティーゾーン、いくつかの横断歩道、信号機等)に既に交通局が着手しています。


交通局により学校前に新たに整備された横断歩道

これまでワークショップなどを通じて交通安全にかかる様々な子どもたちの声を拾い上げる努力をしてきましたが、いよいよそれらを具体化していく段階に入ってきています。交通安全の知識の向上に加え、実際に交通安全に寄与するインフラ整備も同時に進めていくことによって、子どもたちの守られる権利を効果的に推進していきます。


全ての研修課程を終えてみんなで記念撮影(小学校にて)

さて、次回の報告は7月の活動のハイライトです。7月はひと月前から開始されているイスラム教の断食月、「ラマダン」が終了する月。インドネシアではこの時期、ラマダン終了を祝い多くの人々が家族で過ごすため、都市からそれぞれの故郷に移動する“帰省ラッシュ”的な現象が起こりますが、それは毎年各地で大変な交通渋滞と混乱を引き起こすものらしく・・・。子どもの交通安全の推進を目指すセーブ・ザ・チルドレンのスタッフはどのようにこの事態に立ち向かったのでしょうか?次回の報告をお楽しみに!

(インドネシア担当:鶴岡 友美)

 

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