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インドネシア
(公開日:2021.04.08)

【インドネシア豪雨】豪雨により10万人の子どもたちが受験できず

 
現地時間2021年4月4日、インドネシアと隣国の東ティモールは、熱帯低気圧による豪雨に見舞われ、128人が亡くなり、8,400人が避難を余儀なくされています。また、これにより発生した鉄砲水や土砂崩れの影響で、インドネシアの3つの地域で、およそ10万人の子どもたちが学校の試験を受けられない事態となっています。

インドネシアの東ヌサ・トゥンガラ州では2,000棟の家屋が損壊し、72人が行方不明と報じられています[1]。道路の封鎖や停電、今も続く土砂崩れにより、救助隊による捜索活動は難航しており、5つの州では、100万人以上が停電の影響を受けています。通常通りの電力供給は5月まで復旧の見込みはないとされています。

インドネシアでは、新型コロナウイルス感染症拡大防止策のため1年以上にわたり学校が休校になっており、オンラインで授業や試験が行われています。今週、子どもたちは自宅で試験を受けることになっていました。しかし、セーブ・ザ・チルドレンの調査によると、今回の豪雨による影響で、東ヌサ・トゥンガラ州のクパン市や、クパン州やマラカ州に暮らすおよそ10万人の子どもたちが受験できなかったことが明らかになっています。

セーブ・ザ・チルドレンは、今回の災害が子どもたちに及ぼす長期的な影響について懸念しています。

クパン市のミゲルさん(13歳)は次のように話します。
「今朝、私は試験を受ける準備をしていましたが、停電が発生しました。学校から何の連絡も受け取ることもできず、とても悲しくて不安な気持ちです。」

セーブ・ザ・チルドレン・インドネシア事務局長のセリーナ・パット・サンバンは次のように訴えます。
「今回の災害によって、子どもたちは、さらなる困難に直面しています。すでに新型コロナウイルス感染症の世界的流行により喪失感や不安を抱え、教育への影響もあるなか、今回の災害でさらに家まで失った子どももいます。こうした事態において最も脆弱な立場に置かれるのは子どもたちです。」

インドネシアの気象当局よると、今週(4月5日の週)、東ヌサ・トゥンガラ州では、さらなる天候の悪化や熱帯低気圧の発生が予測されています。

セーブ・ザ・チルドレンは、被災した家族に緊急シェルターの提供や毛布、衛生用品の配布などを実施しています。また、今回の災害による影響を受けた子どもたちに対して精神保健・心理社会的支援(こころのケア)を提供しています。

[1] インドネシア国家防災庁(BNPB)のデータ

 

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