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インドネシア
(公開日:2016.04.11)

【交通安全】2月の活動のハイライト

 
1.交通安全研修を受けた子どもたちの声(続編)

セーブ・ザ・チルドレンの交通安全事業では、対象30校(小学校と中学校)の代表生徒が交通安全の基本的な知識を学ぶための研修を行っています。研修を受けた代表生徒たちは各学校に戻り、他の生徒たちにその知識を伝えていく計画になっています。そうすることで、より多くの子どもたちの交通安全への意識を高め、交通事故の予防に役立てようとしています。
今月は、この研修を受けた生徒たちのひとりからちょっと驚きのレポートが寄せられましたのでご紹介します!

◆「バイクの無断駐車をしていた警察官に注意をしてあげたの」:リファニーさん:中学2年生(13歳)

リファニーさんは、交通安全研修に参加して以来、学んだ事を確実に日常生活に活かすようにしています。
「交通安全研修に参加できて嬉しいです。道路を安全に利用するための実用的な知識が身に付くのでとても役に立つのです。」

リファニーさんの自宅はバンドン市街のはずれにあるので、通学には“アンコタ”と呼ばれるインドネシアの公共交通機関であるミニバスを使用しています。道路はいつも渋滞しているので、毎日時間通りに登校するのに苦労しているのだそうです。

「私は道路が渋滞するのはただ車の数が多すぎるからだと思っていました。でも、研修を通して、実は道路利用者のマナーが悪いことも渋滞の原因になるのだということが分かりました。研修後、私は警察官でさえ交通マナーに違反していることに気が付き、注意したこともあります。」

そして彼女は顔をしかめながら続けました。
「私は警察官が駐車禁止のサインのある場所にバイクを止めているのを目撃してしまったの。私はその警察官に近づいて、“ちょっと、警察の方、このバイクは一体どなたのですか?”と言ってやったわ。そうしたら、警察官は私を無視して、何も言わなかったの。本当に失望したわ。」

小さな女の子が警察官に向かって研修で教わったことを伝えてあげるなんて、とても勇気がありますね!(バンドン市の警察官には交通安全研修などでも協力してもらっていますが、そんな警察官もいるのですね。)

学校での交通安全研修を通じて、“社会のあるべき姿”にも気づき、そして声をあげられるようになっている子どもたちもいることを知り、事業が目指す成果以上の効果が表れ始めていることを感じさせるエピソードでした!


2.研修を受けた生徒たちによる、各学校での交通安全課外授業

交通安全事業に参加した代表生徒は、各自学んだ知識を自分の学校の生徒にどのように広めていくかについて、研修終了時に「行動計画書」を提出することになっています。そして、彼らが中心となって、学校の課外活動の時間を使って自主的に交通安全研修を行うことが期待されています。

2月には、事業を行っている中学校のひとつで課外活動の時間を使った交通安全研修が実施されました。以前にセーブ・ザ・チルドレンが実施する研修を受けた生徒が進行役となり、交通安全クイズなども盛り込みつつ、約4時間にわたって道路の横断の仕方やバイク利用時のヘルメットの使用方法、そして安全な道路の通行方法などについての知識を彼らの学校の他の生徒たちが学ぶ場を設けたのです。当日は土曜日にも関わらず、314名もの生徒が集まりました!


土曜日にも関わらず多くの生徒たちが集まりました!


ヘルメットの装着を呼びかける代表生徒たち。こちらの学校でも
(両親に乗せてもらって)バイクで通学する生徒が多いのでしょうね。


このように、課外授業を通じて、直接研修を受けなかった生徒たちにも交通安全の知識を広げていく活動が各学校で行われていきます。セーブ・ザ・チルドレンのスタッフも中心となる生徒たちのサポートをしています。

実は今月はこの他にも各学校の警備スタッフを集め、子どもたちの毎日の通学をサポートする「学校パトロールスタッフ」として育成するための交通安全研修、生徒たちによる交通安全研修教材の見直し協議会等…様々な活動が盛り沢山だったのですが全てをお伝えできず残念です!…来月もお楽しみに!



「学校パトロールスタッフ」養成研修に参加した各学校の警備員のみなさん(生徒の道路の横断をサポートする際の正しいサインの出し方や応急処置法を学んでいます。)


交通安全研修教材の見直しに関して協議する中学生たち。
生徒たちからの声をより良い教材づくりに反映していきます。

(インドネシア担当:鶴岡 友美)

 

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