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インドネシア
(公開日:2020.10.05)

【インドネシア交通安全事業】オンラインでの交通安全講習の思いがけない効果

 
インドネシアでは、2020年2月頃から急増した新型コロナウイルスの感染拡大がいまだ収まらず、現在も、感染拡大予防のために都市部を中心に人々の外出や移動などが制限されています。新規感染者数が少ない地域では徐々に移動制限が緩和され、学校も再開されているものの、首都ジャカルタでは感染者数は増加を続けており、学校も3月から閉鎖されたままの状態が続いています。


オンラインで実施された保護者向け講習。
研修資料もオンライン用に作りなおしました

セーブ・ザ・チルドレンは、2018年4月より、交通事故が多発する都市部で、子どもたちが安心して通学できるようになることを目指し、北ジャカルタ市と東ジャカルタ市の小学生と中学生を対象とした交通安全事業を実施しています。しかし、この事業も、学校での活動が中心となるため、大きな影響を受けています。

この事業の柱の一つが、生徒や保護者を対象とした、交通安全に関する正しい知識を学ぶための講習です。本来であればこの時期、対象の小学校15校、中学校15校で講習が行われているはずでした。しかし、学校に来ることができず、授業もオンラインやプリント学習など遠隔での実施が続いているため、この事業においても交通安全講習をオンラインで実施することとなりました。


オンラインで行われた交通安全講習の様子。
保護者と子どもたちが一緒に参加し、より賑やかになりました

インドネシアにおいては、近年、インターネット上での犯罪やいじめに巻き込まれるケースも発生しており、子どもの携帯電話の使用について事業を実施する私たちも十分に注意しなければなりません。そのため、子どもたちのオンライン講習への参加は、基本的に保護者がそばにいる時に限定しました。

そこで、より「保護者がそばにいる時に子どもが参加する」ことが可能となるよう、子ども対象の講習の後に続けて保護者対象の講習を実施するなど、スケジュールを調整しながら実施することにしました。


昨年行われた保護者向けセッションの様子

保護者と子どもが、お互いの講習を横で見ていたり、飛び入り参加したりすることも多いようで、事業担当スタッフは、「子どもたちが交通安全について何を学んでいるかを保護者が知ることができるため、その内容が、保護者向けの講習での話し合いの議題に上がることもあります。オンラインでの実施は不安もありましたが、このように思いがけない効果がありました」と言います。

しかし、子どもたちがお互いに対面で会うことができないことについては、「やはり子どもたちは少し寂しいようです。早く学校に戻ることができるよう、皆が願っています」と続けました。

学校再開の目途はまだ立っていませんが、国内の状況が落ち着き、子どもたちが安心して学校に通うことができる日に向けて、担当チームはオンラインでの活動など、工夫を凝らしながら事業を続けていきます。

この事業は、皆様からのご寄付および損害保険ジャパン株式会社のご支援により実施しています。

(海外事業部 インドネシア事業担当 福田直美)

 

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