インドネシア(公開日:2016.12.19)
【交通安全】8月の活動のハイライト
今回は、子どもの日にちなんで実施した、交通安全啓発キャンペーンのイベントについてご報告します。インドネシアでは7月23日が子どもの日です。この日は新学期の開始と重なっているため、セーブ・ザ・チルドレンは、交通安全事業に参加している小中学校が十分な準備期間を取れるよう、新学期から数週間経過した8月13日にイベントを開催しました。
絵画コンクールに参加している小学生たちの様子(2016年8月13日撮影)
小学校前の道路での交通安全を題材にした作品(2016年8月13日撮影)
中学生は交通安全について呼びかける壁新聞を制作(2016年8月13日撮影)
制作した壁新聞の前で記念撮影(2016年8月13日撮影)
1.推進テーマは「安全な道路の横断」
西ジャワ州バンドン市の多目的ホールで開催されたこのイベントは、事業対象校の小学生による舞踊パフォーマンスとアンクルン(インドネシアの竹製打楽器)の演奏で始まりました。これに続き、バンドン市副市長、教育局長、運輸交通局長、そして本事業の協働事業者である損害保険ジャパン日本興亜株式会社のバンドン事務所長によるスピーチがありました。スピーチでは、「横断歩道や歩道橋の設置と利用」の推進の重要性が、異口同音に語られました。
子どもたちからは、事業対象校の生徒を代表する中学生2名が15分間にわたるプレゼンテーションを行いました。そこでは学校周辺に横断歩道などの交通安全設備を整える必要性を訴えると共に、行政関係者に対して「渋滞軽減に向け、政府機関職員が率先してマイカー通勤を控えてはどうか」「子どものオートバイ運転の防止策として、安く速く通学できるスクール・バスの提供を」「学校における交通安全教育の推進を」など交通安全推進に向けた独自の提言も発表されました。
西ジャワ州バンドン市の多目的ホールで開催されたこのイベントは、事業対象校の小学生による舞踊パフォーマンスとアンクルン(インドネシアの竹製打楽器)の演奏で始まりました。これに続き、バンドン市副市長、教育局長、運輸交通局長、そして本事業の協働事業者である損害保険ジャパン日本興亜株式会社のバンドン事務所長によるスピーチがありました。スピーチでは、「横断歩道や歩道橋の設置と利用」の推進の重要性が、異口同音に語られました。
子どもたちからは、事業対象校の生徒を代表する中学生2名が15分間にわたるプレゼンテーションを行いました。そこでは学校周辺に横断歩道などの交通安全設備を整える必要性を訴えると共に、行政関係者に対して「渋滞軽減に向け、政府機関職員が率先してマイカー通勤を控えてはどうか」「子どものオートバイ運転の防止策として、安く速く通学できるスクール・バスの提供を」「学校における交通安全教育の推進を」など交通安全推進に向けた独自の提言も発表されました。
セーブ・ザ・チルドレンはこの事業の開始時に、「歩行時」「大人が運転する乗り物に同乗する時」「公共交通手段を利用する時」の3場面に分けて、子どもたちの交通安全意識や行動を調査しました。その結果とバンドン市政府との話し合いを経て、交通安全キャンペーンでは、それぞれの場面について「道路の安全な横断」「オートバイに同乗する際のヘルメットの着用」「乗り物から降りる時の降車スペースの利用」の3点を推進することが決まったのです。
しかしその一方で、バンドン市の多くの学校では、周辺道路に横断歩道や降車スペースなどの交通安全のための設備が整備されていません。こうした現実を前に、これまで上に挙げた3点のうち「ヘルメットの着用」以外の点については、子どもへの啓発や活動の推進のための条件が整わず、限界がありました。
しかしながら、セーブ・ザ・チルドレンによる働きかけも一つのきっかけとなり、今では市行政当局自らが事業対象校周辺に横断歩道などの整備を進めています。これにより事業対象校の生徒や保護者に対して「安全な道路の横断」を推進する条件がようやく整ってきたのです。
2.正規の教育科目における交通安全教育の導入に向けて
8月13日に行われたイベントの中では、バンドン市教育局より事業対象校の校長、教員、生徒の保護者、学校委員会のメンバー(注1)など60名余りに対して、今年インドネシア政府が導入を進めている情操・道徳教育の教科に関して案内をするセッションもありました。バンドン市教育局では、規律推進や公民教育の観点からその新教科のトピックの一つとして交通安全を含めることを検討しています。
3.子どもたちの活躍場面が広がりました
このイベントには事業対象校の生徒284人が参加し、交通安全をテーマにしたコンクールでは小学生が絵画、中学生が壁新聞の制作に取り組みました。
しかしその一方で、バンドン市の多くの学校では、周辺道路に横断歩道や降車スペースなどの交通安全のための設備が整備されていません。こうした現実を前に、これまで上に挙げた3点のうち「ヘルメットの着用」以外の点については、子どもへの啓発や活動の推進のための条件が整わず、限界がありました。
しかしながら、セーブ・ザ・チルドレンによる働きかけも一つのきっかけとなり、今では市行政当局自らが事業対象校周辺に横断歩道などの整備を進めています。これにより事業対象校の生徒や保護者に対して「安全な道路の横断」を推進する条件がようやく整ってきたのです。
2.正規の教育科目における交通安全教育の導入に向けて
8月13日に行われたイベントの中では、バンドン市教育局より事業対象校の校長、教員、生徒の保護者、学校委員会のメンバー(注1)など60名余りに対して、今年インドネシア政府が導入を進めている情操・道徳教育の教科に関して案内をするセッションもありました。バンドン市教育局では、規律推進や公民教育の観点からその新教科のトピックの一つとして交通安全を含めることを検討しています。
3.子どもたちの活躍場面が広がりました
このイベントには事業対象校の生徒284人が参加し、交通安全をテーマにしたコンクールでは小学生が絵画、中学生が壁新聞の制作に取り組みました。
絵画コンクールに参加している小学生たちの様子(2016年8月13日撮影)
小学校前の道路での交通安全を題材にした作品(2016年8月13日撮影)
中学生は交通安全について呼びかける壁新聞を制作(2016年8月13日撮影)
制作した壁新聞の前で記念撮影(2016年8月13日撮影)
今回のイベントでは、運営や提言の場面で子どもたちが大活躍し、当日の司会進行役や参加者向けのゲームやクイズの企画と実施も、子どもたちが担当しました。
11月の交通安全啓発キャンペーンでは、活動の多くを子どもたちが発案・計画・運営し、ますます活躍の場が広がりそうです。どうぞお楽しみに!
(注1)学校委員会は、学校毎に設置され、学校外部の人を委員として設置される委員会で、地域社会と学校運営をつなぐ役割を担っています。
(インドネシア担当 石川智香子)
11月の交通安全啓発キャンペーンでは、活動の多くを子どもたちが発案・計画・運営し、ますます活躍の場が広がりそうです。どうぞお楽しみに!
(注1)学校委員会は、学校毎に設置され、学校外部の人を委員として設置される委員会で、地域社会と学校運営をつなぐ役割を担っています。
(インドネシア担当 石川智香子)