バングラデシュ(公開日:2017.11.17)
ロヒンギャの人々に関する報告書「決して忘れられない恐怖」を発表−ミャンマーから避難してきた子どもたちの凄惨な体験が明らかに−
セーブ・ザ・チルドレンは、11月20日と21日にミャンマーの首都ネピドーで開催されるアジア欧州会合(ASEM) 第13回外相会合に先立ち、ロヒンギャの人々の状況に関する新たな報告書「決して忘れられない恐怖(HORRORS I WILL NEVER FORGET)*」を発表し、ミャンマーから避難してきたロヒンギャの子どもたちの凄惨な体験を明らかにしました。
2017年8月25日以降にバングラデシュに避難してきた約60万人のロヒンギャの人々(うち、6割は子ども)の多くが、ミャンマーで、強制的な立ち退き、組織的な暴力、レイプに直面していました。セーブ・ザ・チルドレンのスタッフがインタビューした子どもたちや女性たちの証言は、一人一人それぞれ異なる恐怖を描き出していました。
10月下旬、ロヒンギャの人々が避難するバングラデシュ南東部コックスバザールを訪れたセーブ・ザ・チルドレン・インターナショナル事務局長ヘレ・トーニング=シュミットは、以下のように訴えます。
「私たちが話をした、ほぼ全ての子どもたちが、子どもが体験すべきでないようなことを体験していました。子どもたちは、大勢の人々が殺されたことや、複数のレイプ、家族が生きたまま火をつけられた場面を目撃したことについて話していました。
バングラデシュに避難するロヒンギャの人々の半数以上は、18歳未満の子どもたちです。これは、子どもたちの危機です。多くの子どもたちは、これまでの体験や、子どもの居場所が無い現在の環境によって、心的外傷(トラウマ)に苦しんでいます。
ネピドーでのASEM会合では、ロヒンギャの人々の窮状に焦点を当てるべきです。各国は、団結し、そして外交的影響力をミャンマーに対して利用すべきです。この人道危機を終わらせ、子どもたちを保護するために、財政的にも外交的にも、あらゆる可能性について話し合うべきです。私たちは、暴力の即時停止と、全ての当事者が公平・公正に裁かれること、そして、ラカイン州北部に人道支援が届くことを望みます。
さらに、ロヒンギャの子どもたちの生活再建もしなければなりません。私が、コックスバザールで話をした子どもたちの様子からも明らかなように、たくさんの子どもたちがストレスを抱えています。過酷な経験をした子どもたちが回復のために必要な支援が受けられるように保障しなければなりません」
セーブ・ザ・チルドレンは、各国の外相に対して、ロヒンギャの人々に起こっていることに対して断固たる立場を表明し、そして、すでに報告されている暴力に対して、明確な非難を表明することを求めます。
*報告書全文(英語)はこちら:
https://www.savethechildren.net/sites/default/files/Horrors%20I%20Will%20Never%20Forget%20non%20embargoed.pdf
2017年8月25日以降にバングラデシュに避難してきた約60万人のロヒンギャの人々(うち、6割は子ども)の多くが、ミャンマーで、強制的な立ち退き、組織的な暴力、レイプに直面していました。セーブ・ザ・チルドレンのスタッフがインタビューした子どもたちや女性たちの証言は、一人一人それぞれ異なる恐怖を描き出していました。
- ◆Shadibabiranさん(16歳)
「数人の兵士が、私と、他の少女たちを家屋の中に連れ込みました。兵士は、私たちの顔を銃で殴り、胸を蹴り、腕や足を踏み潰しました。そして、私は兵士3人にレイプされました。彼らは、約2時間にわたり私をレイプしましたが、ある時点から私は気を失ってしまいました。
(兵士たちは彼女の肋骨1本を折りました)とても痛かったです。その時息をすることがほとんどできなくなり、今でも息をすることが難しいです。しかし、恥ずかしいと感じるため医師の診療を受けていません」
◆Rehemaさん(24歳) - 「兵士が、出産間近の女性にガソリンをかけているところを目にしました。そして、その兵士は彼女に火を付けました。また、他の兵士は母親の腕から赤ちゃんを引き離すと、その赤ちゃんを炎の中に投げ入れました。その赤ちゃんの名前はSahabといい、1歳に満たない年齢でした。彼らの叫び声を忘れることはできません」
◆Hosanさん(12歳) - (Hosanさんは、兵士がなたで村の人々の殺害を始めたため、村から逃げました。逃げている途中に、人けのない村にたどり着き、何か食料や水がないか探していたところ、貯水池を見つけました)「近づいてみると、50人以上の遺体が浮かんでいました。においや焼け落ちた家々、膨れ上がった遺体のことを忘れることはできません。一生忘れることができない恐怖です」
10月下旬、ロヒンギャの人々が避難するバングラデシュ南東部コックスバザールを訪れたセーブ・ザ・チルドレン・インターナショナル事務局長ヘレ・トーニング=シュミットは、以下のように訴えます。
「私たちが話をした、ほぼ全ての子どもたちが、子どもが体験すべきでないようなことを体験していました。子どもたちは、大勢の人々が殺されたことや、複数のレイプ、家族が生きたまま火をつけられた場面を目撃したことについて話していました。
バングラデシュに避難するロヒンギャの人々の半数以上は、18歳未満の子どもたちです。これは、子どもたちの危機です。多くの子どもたちは、これまでの体験や、子どもの居場所が無い現在の環境によって、心的外傷(トラウマ)に苦しんでいます。
ネピドーでのASEM会合では、ロヒンギャの人々の窮状に焦点を当てるべきです。各国は、団結し、そして外交的影響力をミャンマーに対して利用すべきです。この人道危機を終わらせ、子どもたちを保護するために、財政的にも外交的にも、あらゆる可能性について話し合うべきです。私たちは、暴力の即時停止と、全ての当事者が公平・公正に裁かれること、そして、ラカイン州北部に人道支援が届くことを望みます。
さらに、ロヒンギャの子どもたちの生活再建もしなければなりません。私が、コックスバザールで話をした子どもたちの様子からも明らかなように、たくさんの子どもたちがストレスを抱えています。過酷な経験をした子どもたちが回復のために必要な支援が受けられるように保障しなければなりません」
セーブ・ザ・チルドレンは、各国の外相に対して、ロヒンギャの人々に起こっていることに対して断固たる立場を表明し、そして、すでに報告されている暴力に対して、明確な非難を表明することを求めます。
*報告書全文(英語)はこちら:
https://www.savethechildren.net/sites/default/files/Horrors%20I%20Will%20Never%20Forget%20non%20embargoed.pdf