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バングラデシュ
(公開日:2023.03.14)

【ロヒンギャ難民支援】火災後のキャンプ訪問

 
2023年3月5日14時ごろ(現地時間)にバングラデシュのロヒンギャ難民キャンプで発生した火災により、ロヒンギャの人たちや、人道支援関係者に犠牲者はいませんでしたが、約2,800世帯の住居が焼失し、子どもと大人あわせて約1万6,000人が被害を受けました。火災から5日後の3月10日に、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのスタッフが現地を訪問したので報告します。


ロヒンギャ難民キャンプで発生した火災

至るところで土地が焼けているのを見るのはとても衝撃的でした。まだ灰が残り、黒く焼け焦げた木や地面を見ると、そこで大きな火災があったことが確認できます。ロヒンギャの人たちは竹でできた住居に住んでいるため、火災が発生した地域の住居は家財と共に焼失しました。

火災直後は、近隣のキャンプへ避難していた人たちも徐々に戻ってきており、一時的な簡易住居が建てられ始めていました。

簡易住居は、写真にあるように、竹を支柱にテントを周りに張り付けたつくりで、雨風を十分にしのぐことはできません。早急な住居の再建支援が求められており、現在関係団体で調整が進められています。

 
竹を支柱にしてテントを周りに張り付けた簡易住居

セーブ・ザ・チルドレンは火災発生翌日から衣服の提供など緊急支援を行っています。また、他団体とも連携し、調理器具などが入った日用品キットの配布を行いました。

火災によって家財をほとんど失ってしまったロヒンギャの人たちにとって、食料や住居、水などのほかにも、食事をつくるためのガスや調理用器具が今すぐに必要です。

 
ガスと調理器具などの日用品キットを受け取るための列

火災直後の緊急支援として、さまざまな活動が行われていますが、今後は復興のための支援が必要になってきます。

水・衛生施設(水飲み場やトイレ、水浴び場など)の復旧、住居や病院、学習センター、子どもの遊び場の再建、失った家財や勉強道具なども必要です。

2017年のミャンマーからの大規模な避難や、2021年に発生したキャンプでの大規模な火災、治安の悪化、そして今回の火災とさまざまな困難に直面しているロヒンギャの人たちですが、火災の5日後にも関わらず多くの一時的なシェルターが再建されていたり、子どもたちは遊び場に顔を出したりしていました。


焼失した倉庫跡地と倉庫の管理者

ロヒンギャの人たちは、自らの力で自分たちの生活を取り戻す力(レジリエンス)があります。しかし、現実的には、物資や資金が足りない状況です。それらのサポートを行い、彼らがまた元の生活もしくはより良い生活を取り戻すための支援を行っていきたいと思います。

最後に、このたびの火災により被害を受けたロヒンギャの人たちに対して、心よりお見舞い申し上げます。

(海外事業部 田部井梢)

 

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