バングラデシュ(公開日:2024.01.22)
【ロヒンギャ難民支援】大規模火災によって居場所を失う子どもたち
2024年1月8日、バングラデシュのコックスバザールにあるロヒンギャ難民キャンプで、大規模な火災が発生しました。この火災により、少なくとも4,200人の子どもを含む、約7,000人のロヒンギャ難民が住居を失いました。
火災は、33ヶ所の難民キャンプのうちの一つで発生しました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、およそ800戸の住居が全焼し、さらに93戸の住居が火災により一部損壊しました。このほか、学習センター、モスク、水・衛生施設、こどもひろばも火災で被害を受けました。
火災は、ロヒンギャ難民が直面する劣悪な環境、特に壊れやすく脆い住居に暮らさざるを得ない家族が置かれた脆弱な環境を痛感させるものでした。火災によって家を失った何千人もの子どもたちとその家族は、親戚や隣人と同じ住居で暮らすことを余儀なくされ、中には大型のキャンプ用テントに10人以上で暮らしている家族もいます。
5人の子どもをもつロヒンギャ難民のラシェダさんは、火災が起きたときの状況について次のように語ります。 「火災が起きたとき、私たちはみんな寝ていました。火が私たちの家の近くまで迫り、隣人の悲鳴を聞いて目を覚ましました。すぐに夫と年老いた義母、子どもたちを起こし、家から離れたことで、命拾いしました。しかし、すべてが灰になり、私たちの持ち物は何一つ残りませんでした。この冬に着るものさえ、何も残っていません。」
セーブ・ザ・チルドレンは、火災発生直後から現地に入り、政府や他の人道支援団体と調整しながら、住居を失った家族を支援しています。バングラデシュは、現在最も寒い季節を迎えており、一晩中気温が下がった状態になるため、毛布、フロアマット、衛生キット、防寒着を提供しています。
6年以上前にミャンマーから、およそ100万人のロヒンギャ難民が避難を強いられ、隣国バングラデシュの難民キャンプで暮らしています。その少なくとも半数は子どもたちです。
セーブ・ザ・チルドレン・バングラデシュ事務所代表のシャミン・ジャハンは、次のように述べています。
「ロヒンギャ難民の子どもたちは、火災が最大の恐怖の一つであると繰り返し話しています。今回も何千人もの子どもたちが、恐ろしい現実に耐えなければなりませんでした。ただでさえ、子どもたちは少ない持ち物で暮らさざるを得ない中、火災によって、何千人もの子どもたちがまた貴重なものを失ってしまいました。
難民として6年以上暮らし、ロヒンギャの家族はより良い生活を求めて必死になっています。キャンプ内外で働くことができず、国際社会の援助に頼らざるを得ない状況の中、キャンプの状況は悪化の一途をたどっており、子どもたちは武装したギャングや暴力に怯えながら生活しています。家族は生き延びるために、児童婚や児童労働に頼っています。多くの子どもたちが、より良い未来を求め、粗末な船に乗って、命がけの船旅に出ざるを得ない状況に置かれています。どの子どもも、食料も水もほとんどない船上に数週間滞在する、というリスクに晒されるべきではありません。
私たちは、バングラデシュ政府および支援国に対して、住居スペースの拡大、より耐火性の高い建材の使用、避難手順の改善など、火災を防ぐための緊急対策を講じることで、キャンプの生活環境を改善するよう強く求めます。各国政府からは、現在ロヒンギャ難民対応計画で求められている要望額の50%しか資金が拠出されておらず、全額の拠出を求めます。2024年は、子どもたちに希望を与える必要があります。」
セーブ・ザ・チルドレンは、バングラデシュ政府と協力し、国際社会に対してロヒンギャ難民に長期的な問題解決の支援をするよう呼びかけています。その内容は、ロヒンギャ難民とホストコミュニティのために正規雇用と教育機会を拡大すること、第三国への再定住を拡大すること、ロヒンギャ難民を受け入れている国での難民の権利を向上すること、さらに安全な環境と権利が保障された状態でのロヒンギャ難民の自発的かつ尊厳あるミャンマーへの帰還を実現することです。
セーブ・ザ・チルドレンは、2017年以降、32万人以上の子どもたちを含む、約60万人のロヒンギャ難民を支援してきました。
私たちは、バングラデシュ政府の支援を受けて、子どもたちの母語であるロヒンギャ語で、子どもたちの学習とウェルビーイング(健やかな成長)の促進を支援するセンターを100ヶ所以上運営しています。さらに、ミャンマーの教育カリキュラムを利用して、子どもたちにビルマ語を学ぶ機会も提供しています。
火災は、33ヶ所の難民キャンプのうちの一つで発生しました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、およそ800戸の住居が全焼し、さらに93戸の住居が火災により一部損壊しました。このほか、学習センター、モスク、水・衛生施設、こどもひろばも火災で被害を受けました。
火災は、ロヒンギャ難民が直面する劣悪な環境、特に壊れやすく脆い住居に暮らさざるを得ない家族が置かれた脆弱な環境を痛感させるものでした。火災によって家を失った何千人もの子どもたちとその家族は、親戚や隣人と同じ住居で暮らすことを余儀なくされ、中には大型のキャンプ用テントに10人以上で暮らしている家族もいます。
5人の子どもをもつロヒンギャ難民のラシェダさんは、火災が起きたときの状況について次のように語ります。 「火災が起きたとき、私たちはみんな寝ていました。火が私たちの家の近くまで迫り、隣人の悲鳴を聞いて目を覚ましました。すぐに夫と年老いた義母、子どもたちを起こし、家から離れたことで、命拾いしました。しかし、すべてが灰になり、私たちの持ち物は何一つ残りませんでした。この冬に着るものさえ、何も残っていません。」
セーブ・ザ・チルドレンは、火災発生直後から現地に入り、政府や他の人道支援団体と調整しながら、住居を失った家族を支援しています。バングラデシュは、現在最も寒い季節を迎えており、一晩中気温が下がった状態になるため、毛布、フロアマット、衛生キット、防寒着を提供しています。
6年以上前にミャンマーから、およそ100万人のロヒンギャ難民が避難を強いられ、隣国バングラデシュの難民キャンプで暮らしています。その少なくとも半数は子どもたちです。
セーブ・ザ・チルドレン・バングラデシュ事務所代表のシャミン・ジャハンは、次のように述べています。
「ロヒンギャ難民の子どもたちは、火災が最大の恐怖の一つであると繰り返し話しています。今回も何千人もの子どもたちが、恐ろしい現実に耐えなければなりませんでした。ただでさえ、子どもたちは少ない持ち物で暮らさざるを得ない中、火災によって、何千人もの子どもたちがまた貴重なものを失ってしまいました。
難民として6年以上暮らし、ロヒンギャの家族はより良い生活を求めて必死になっています。キャンプ内外で働くことができず、国際社会の援助に頼らざるを得ない状況の中、キャンプの状況は悪化の一途をたどっており、子どもたちは武装したギャングや暴力に怯えながら生活しています。家族は生き延びるために、児童婚や児童労働に頼っています。多くの子どもたちが、より良い未来を求め、粗末な船に乗って、命がけの船旅に出ざるを得ない状況に置かれています。どの子どもも、食料も水もほとんどない船上に数週間滞在する、というリスクに晒されるべきではありません。
私たちは、バングラデシュ政府および支援国に対して、住居スペースの拡大、より耐火性の高い建材の使用、避難手順の改善など、火災を防ぐための緊急対策を講じることで、キャンプの生活環境を改善するよう強く求めます。各国政府からは、現在ロヒンギャ難民対応計画で求められている要望額の50%しか資金が拠出されておらず、全額の拠出を求めます。2024年は、子どもたちに希望を与える必要があります。」
セーブ・ザ・チルドレンは、バングラデシュ政府と協力し、国際社会に対してロヒンギャ難民に長期的な問題解決の支援をするよう呼びかけています。その内容は、ロヒンギャ難民とホストコミュニティのために正規雇用と教育機会を拡大すること、第三国への再定住を拡大すること、ロヒンギャ難民を受け入れている国での難民の権利を向上すること、さらに安全な環境と権利が保障された状態でのロヒンギャ難民の自発的かつ尊厳あるミャンマーへの帰還を実現することです。
セーブ・ザ・チルドレンは、2017年以降、32万人以上の子どもたちを含む、約60万人のロヒンギャ難民を支援してきました。
私たちは、バングラデシュ政府の支援を受けて、子どもたちの母語であるロヒンギャ語で、子どもたちの学習とウェルビーイング(健やかな成長)の促進を支援するセンターを100ヶ所以上運営しています。さらに、ミャンマーの教育カリキュラムを利用して、子どもたちにビルマ語を学ぶ機会も提供しています。