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バングラデシュ
(公開日:2021.09.06)

【ロヒンギャ難民キャンプ大規模火災】シェルターキットの配布、子どもの保護における支援活動

 
セーブ・ザ・チルドレンは、2021年3月22日にロヒンギャ難民キャンプで発生した大規模火災により被災した子どもたちとその家族を対象に、5月20日より支援を開始しました。


衣類セットの配布の様子

今回の大規模火災により、約4万8,300人が直接的な影響を受け、家を失った世帯は1万100世帯にのぼります。また、火災発生直後は、約600人の子どもたちが家族と離ればなれになりました。火災により、過去にミャンマーから避難した際の出来事を思い出した子どももいるなど、多くの子どもたちが心理的なストレスを抱えています。また、大規模火災によって家財や持ち物を失った世帯では、生活の困窮により、子どもが児童労働や児童婚などのリスクにも晒されやすいとされています。

本事業では、被災したロヒンギャ難民の人びとが安全な住居を確保できるように、住居を設置するための竹やビニールシート、ロープなどが含まれたシェルターキットの配布、住居の設置支援を行っています。また、女性用のワンピース(Thami)や男性用のスカート(Lungi)、子ども用のTシャツ、おくるみ、タオル、枕、シーツなどが入った衣類セットも配布しています。さらに、心理的ストレスを抱えた人びとに対しては、ストレスを軽減するための心理社会的支援を実施しています。また、児童労働や児童婚などのリスクに晒されている子どもに対しては、セーブ・ザ・チルドレンのスタッフが個別支援を実施し、子どもが置かれた状況の改善を図っています。

衣類セットを受け取った20歳の女性は、次のように話します。
「火災が起きたとき、子どもと家で寝ていました。起きたときに家が燃えていることに気が付きましたが、すぐに何をすべきかわかりませんでした。火の手が近づいているのを見て子どもを抱き上げ、(ミャンマーからの)避難後に少しずつ蓄えてきた所持品をすべて家に残して逃げました。その後は、火がとても速く燃え移るのを見ているしかありませんでした。この衣類セットを受け取ることができてとてもうれしいです。新しい衣類により、自分と子どもの尊厳を守ることができました。」


新たに設置された住居


子ども向け心理社会的セッションの様子

セーブ・ザ・チルドレンは、ロヒンギャ難民の子どもたちや家族が、安心・安全に生活できるよう、引き続き住居の設置支援や子どもやその家族への心理社会的支援を行ってまいります。

本事業は、皆様からのご寄付と、ジャパン・プラットフォームからのご支援により実施しています。

(海外事業部 ロヒンギャ難民支援事業担当 加藤笙子)

 

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