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バングラデシュ
(公開日:2018.04.20)

モンスーンの到来を告げる豪雨が襲ったロヒンギャ難民キャンプで低地の部分が洪水になり人々が孤立

 
4月19日、80万人を超えるロヒンギャの人々が避難生活を送るバングラデシュ南東部コックスバザールに、2018年のモンスーン期の到来を告げる豪雨が襲い、難民キャンプが水浸しになりました。

  

18日に始まった雨は、19日の朝から豪雨に変わり、1時間以上降り続けました。さらに今後数日の間に、散発的なにわか雨が降るとの予報が出ています。バングラデシュの本格的なモンスーン期は5月下旬から6月上旬ですが、プレモンスーン期にも暴風や豪雨が発生します。

セーブ・ザ・チルドレンのコックスバザールの活動におけるメディア・コミュニケーションズマネージャー、ダフネ・クックは言います。

「私たちが恐れていたとおり、今回の豪雨でキャンプは大きな被害を受けました。かなりの低地の部分が洪水になり孤立してしまいましたし、あっという間に泥がぬかるみ、水遊び用のプール程のサイズにまでなってしまうことがわかりました。

プレモンスーン期から本格的なモンスーン期にかけて、ミャンマーでの激しい暴力からバングラデシュに逃れて来たロヒンギャの人々には、さらなる困難が待ち受けています。収容人数を大幅に超えた難民キャンプで、劣悪な環境の中、食料の配給だけを頼りに生活する人々は、これから暴風や豪雨、洪水、地滑りといった危険と隣り合わせの生活を余儀なくされるだけでなく、病気の蔓延の危機にも晒されています。

この時期の気候は、特に子どもにとって過酷で、家族や養育者とはぐれたり、湿度が高くなることで皮膚病を発症したりするリスクが高まります。また、避難生活の中で子どもたちが落ち着きや楽しみを取り戻すことができる医療施設や栄養センター、こどもひろばへのアクセスも制限されてしまいます。」

セーブ・ザ・チルドレンは、過去数ヶ月間、脆弱な仮設住居に対して補修キットの配布、排水の整備、橋の設置、地滑り防止工事など生活の基盤となるインフラの増強、豪雨で家族とはぐれてしまった時のための子どもたちへの身元確認ブレスレットの提供と説明会の開催など、モンスーンの季節に対応するための準備を強化してきました。さらに、多くのヘルスポスト(簡易的な診療施設)やこどもひろばを移動式化し、雨で移動が制限される子どもたちやその家族も支援を受けられるよう対応を進めてきました。

これから本格的なモンスーン期が到来すると同時に、サイクロンの季節の始まりを控え、国際社会が十分な支援資金を拠出する必要があります。また、現在の洪水や地滑りが発生しやすい土地から、より安全な場所に避難場所を移設すべきです。



<セーブ・ザ・チルドレンのロヒンギャ難民支援活動概要>
セーブ・ザ・チルドレンは、バングラデシュ南東部コックスバザールに避難してきたロヒンギャの人々への支援活動を2012年から実施。昨年から67万人を超える人々が新たに避難してくる中、食料、衛生用品、家庭用品の配布やシェルターの提供、9ヶ所の緊急ヘルスポストや500基の簡易トイレ、30の掘り抜き井戸、ロヒンギャの子どもたちが母語で学べるこどもひろばを100ヶ所設置するなど支援活動を強化し、これまでに、63万7,000人のロヒンギャ難民に支援を届けました。

 

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