日本/子ども虐待の予防(公開日:2014.03.18)
広がりを見せる「ポジティブ・ディシプリン」(2014.03.18)
書籍『ポジティブ・ディシプリンのすすめ』 が2009年5月に発売されて以来、ワークショップなどを通じて1300名超の養育者や子ども支援関係者の方にポジティブ・ディシプリン の紹介を行ってきました。
2013年の10月から2014年の1月にかけてワークショップや展示がありましたので、その報告をします。
■「文部科学省主催の協議会へブースを出展」(2013.10.8-9)
2013年10月8〜9日と2日間にわたって実施された「第7回 全国家庭教育支援研究協議会 豊かなつながりの中での家庭教育支援の充実のために」 の実践交流会にて、ポジティブ・ディシプリンのブースを出展し、子どもの教育支援に携わる方々にポジティブ・ディシプリンを紹介させていただきました。
出展ブースの様子(下に積まれている黄色い本が「ポジティブ・ディシプリンのすすめ」です!)
会場には全国の子どもの家庭教育支援に日々取り組んでいる17団体が集まり、協議会に参加した方々と交流の場を持ちました。
ポジティブ・ディシプリンの説明をするSCJスタッフ(右)
協議会の内容をうけ、多くの団体、機関とつながることで、子ども達をよりよい環境で育てたいという思いを持った行政やNPOでご活躍されている方々がSCJのブースに立ち寄ってくださいました。「体罰はいけないとわかってはいるが、じゃあどうすれば良いのか、というのが本当に難しい。でも、やはり体罰はいけないことだと思っている。ポジティブ・ディシプリンに興味を持った。」という声などが聞かれ、有意義な情報交換の場となりました。
■千葉県浦安市および東京都北区での研修(2013.12〜2014.01)
以前、行政との連携として、豊島区での事業 をご紹介しましたが、昨年末には千葉県の浦安市、今年の1月には東京都の北区でワークショップを実施しました。
どちらのワークショップも、対象は小学生を持つ養育者の方で1回2時間で、浦安市では計2回、北区では計4回行いました。
浦安市では14名の養育者(女性13名、男性1名)に、北区では21名(全員女性)ご参加頂きました。
ポジティブ・ディシプリンの1)子育ての長期的な目標を決める、2)温かさを与える、枠組みを示す、3)子どもの考え方・感じ方を理解する、4)課題を解決する、という考え方を紹介しました。
3)子どもの考え方・感じ方を理解する、では「すべての人が自分の背丈の7倍ほどあり、その巨人たちは聞いたことのない音を立て、あなたは彼らが何を言っているのか分かりません。見るものすべてが巨大で、手が届きません。助けを求めようとすると、それらの巨人はあなたを理解しないばかりか、あなたの声にイライラしているようです…」(オリジナルより一部抜粋)というエピソードを用い0才児の視点を考えるワークを行いました。参加者の方々は「おもしろかった」や「これが幼い子どもの気持ちなんだと痛感されられた!」といった感想が語られました。
巨人のエピソードのワークで出た参加者の方々の意見
実施後のアンケートでは、浦安市および北区ともに回答頂いた方の全員が、1)〜4)のうちいずれかは「すぐに実践できそう」とし、ご自身の子育て(しつけ)に関する考えに対する影響については「あった」もしくは「どちらかといえばあった」と回答下さいました。
ワークショップの依頼も着々と増えているポジティブ・ディシプリンについて、ご関心のある方はぜひセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(pd@savechildren.or.jp)へお問い合わせください。