日本/子ども虐待の予防(公開日:2020.09.10)
【活動報告】オンラインワークショップ「たたかない、怒鳴らない、子どもと向き合うヒント」を開催しました
セーブ・ザ・チルドレンは、サッカーJ1リーグの柏レイソルとともに、8月23日および25日にオンラインワークショップ「たたかない、怒鳴らない、子どもと向き合うヒント」を開催しました。柏レイソルとセーブ・ザ・チルドレンは2015年から子ども虐待の予防事業に一緒に取り組んでいます。今回は、親や養育者に向けて、子育てのヒントを考える90分のオンラインワークショップを共同で開催しました。
新型コロナウイルス感染症対策のため、対面でのワークショップの内容を一部変更し、オンラインで実施。2日間、合計3回のセッションに、のべ38人が参加しました。
ワークショップ前半では、たたく、怒鳴るといった体罰等としつけの違いや、体罰等が子どもに与える影響を取り上げました。
まず、たたいたり怒鳴ったりすることが、子ども自身や親子関係にどのような影響があるのかを、一緒に考えました。参加者からは、「子どもが委縮して大人の顔色ばかり窺うようになる」、「大人のまねをして、他の子どもに暴力を使うようにならないか心配」などの意見が出ました。次に、イラストを使い、たたく、怒鳴るといった体罰等としつけの違いについて考えました。そのうえで、科学的に明らかになった体罰等が子どもに与える負の影響や、体罰等が生きる・育つ・守られる・参加するといった子どもの権利を侵害する行為であることを説明しました。
ワークショップ後半では、「イライラを理解する」、「子どもに寄り添う」、「伝わるしつけ」というセーブ・ザ・チルドレンが提案する日々の子育ての3つのヒントから、子どもの権利をベースにした子育てを実践するための子どもとの向き合い方を考えました。ペアワークやグループワークを実施し、参加者同士が日々の子育てのイライラやイライラしたときの対処法を話し合いました。また、セーブ・ザ・チルドレンからは子どもの視点を理解し、子どもの声に耳を傾けるために大切にしたいことや、子どもへの伝え方で気を付けたいポイントを簡単に伝えました。オンラインでありながらも、参加者同士で熱心に話し合う様子が見られました。
ワークショップ後のアンケートには、「自分自身、押しつけになりがちの場面が多いことに気づき、子どもの気持ちを理解するヒントを得ることができた」、「同じような境遇の人と個別に話す時間が面白かった」といった声が寄せられました。
柏レイソルとセーブ・ザ・チルドレンは、子ども虐待の予防事業に一緒に取り組むなかで、これまでチャリティマッチや、スタジアムでの啓発活動、SNSキャンペーン、そしてアカデミーコーチへの研修など幅広い活動を実施しています。今後もさまざまな機会を通して、「#サッカーも子育てもフェアプレー」をキーワードに、「たたかない、怒鳴らない子育て」を広める活動を続けていきます。
(報告:国内事業部 西崎萌)