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日本/子ども虐待の予防
(公開日:2020.04.28)

親や養育者、子どもの周りの大人のみなさんへ−ストレスとうまく付き合い自分自身を大切にするための5つのヒント−を公開しました

 
新型コロナウイルス感染症の拡大により、子どもや親などをとりまく環境が大きく変化しています。そのようななかで、多くの親や養育者が、学校の長期休校や在宅勤務に伴う限られた空間での生活、収入・健康や先行きを見通せない不安などから、大きなストレスを感じているのではないでしょうか。なかには、子どものケアをしながらの在宅勤務で負荷が大きくなり、怒りたくないのに、つい感情的に子どもに接してしまうという場面もあるかもしれません。


セーブ・ザ・チルドレンは、たたかない、怒鳴らない、ポジティブな子育てを推進する活動をしています。社会全体がさまざまな厳しい制限を受けているなかで、子どもたちの育つ権利を保障するためにも、親や養育者が自分のストレスにどう対処するかはとても重要です。親や養育者であるみなさんがストレスと上手に付き合い、自分自身を大切にすることが、子どもを大切にすることにつながります。そのためのセルフケアとストレス対処のヒントを、1問1答の形でご紹介します。PDF版はこちら


Q.「学校が休校になってから、子どもが1日だらだらと過ごしていることが気になり、つい叱ってしまいます。」
A. 可能な限り、1日の生活リズムを決めて過ごしましょう

子どもと過ごせる時間が多くなった分、子どもの行動が気になってイライラし、つい叱ってしまうこともあるでしょう。親も子どもも食事や就寝時間、家族との時間など、可能な限り、毎日同じ生活リズムで過ごすことができるように工夫してみましょう。小学生以上の子どもは、教科書の復習や学校からのプリント、オンライン学習などを使って1日の時間割を決めると、子どもが規則正しい生活を送るために役立つでしょう。小さい子どもは、遊びの種類で1日の時間割を決めてもよいかもしれません。1日の過ごし方を決める時には、子ども自身がどのような生活を送りたいと思っているのか、子どもの声に耳を傾け、一緒に決めることが大切です。

○ セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン発行「0〜6歳の育ちを応援するセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのあそびのレシピ」では、子どもの発達、興味、関心に合わせ、家庭で子どもとできる遊びをたくさん紹介しています。また、それぞれのページには、遊びの工夫やヒントも盛り込んでいます。参考にしてください。
https://www.savechildren.or.jp/news/publications/download/asobinoecipe.pdf

Q.「新型コロナウイルス感染症に関する情報ばかりで、 いろいろと考えこんでしまいます。」
A. 情報に接する時間を最小限に抑えましょう
さまざまな情報を耳にしたり、目にしたりすることで、不安になってしまうこともあるでしょう。テレビやインターネット、スマートフォンを見る時間を減らして、好きなことや気持ちが落ち着くことに集中することで、過度な心配や不安を和らげることができるでしょう。

Q.「今まで気にならなかった小さなことにまで、ついイライラすることが増えています。」
A. イライラしたときには深呼吸をして、リラックスしましょう
家の中で家族、特に小さな子どもとずっと向き合っていれば、さまざまな工夫をしていたとしても、イライラしてしまう時もあるでしょう。イライラしてしまったら、深呼吸をしたり、可能な範囲で少しだけ子どもから離れてみたりすることで、気持ちを落ち着けることができるかもしれません。リラックスには、体の筋肉の緊張をゆるめることも効果的です。イライラしたら、ギューッと手に力を入れて、スッと力を抜く。数回繰り返すと緊張がゆるむ感覚が味わえます。子どもと一緒にやってみるのもよいかもしれません。また、少しでも自分の時間をつくって、本を読んだり、運動をしたり、リラックスや気分転換ができる方法を探してみるのもよいでしょう。睡眠をとることも、とても大切です。リラックスすることで、前よりも落ち着いて子どもと向き合うことができるかもしれません。 

Q.「同居する家族以外と、話したり、相談したりする機会が減り、ストレスを感じています。」
A. ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)を保ちつつ、連絡をとりましょう
たくさんの人があなたと同じストレスを抱えています。あなたがどのように感じているのか話すことのできる人を見つけましょう。電話や電子メール、ビデオチャット、または他の可能な方法で連絡をとって、近況を話したり、不安やイライラする気持ちを少し聞いてもらったりすることで、気持ちが落ち着いてくることもあるでしょう。
子育てに関する不安や悩みについては、お住まいの市区町村で相談できる窓口があります。連絡先については、市区町村の子ども家庭福祉を担う部署に直接お問い合わせください。他にもさまざまな電話相談窓口もありますので、抱え込まずに相談してみてください。  

Q.「いつまで続くのかわからないこの状況への不安やストレスに押しつぶされそうになります。」
A. いろんな感情を持つことはあたり前のこと。自分自身を大切にしましょう
現在のような非日常の状況では、不安や不満、無気力になるなどの感情が出てくることは、あたり前の反応です。時間をつくって他の人と話したり、運動したり、書きものをしたり、または何か興味がもてることを見つけてみたりするなど、自分に合ったリラックスする時間をつくってみてください。また、小さなことでも自分が何かの役に立てたことを確認したり、過去に役立った対処法を試したりするなど、自分自身を大切にした健康的で楽しめる活動をしてみましょう。親や養育者であるみなさんが、自分自身を大切にすることが、子どもを大切にすることにつながります。

※出典:
この資料は、Save the Children Federation, Inc(アメリカ)の専門家スタッフが作成した「5 Tips for Families on Self-Care and Coping with Stress」の中で、日本でも参考になる 情報について、QA形式でまとめました。
https://www.savethechildren.org/us/what-we-do/emergency-response/coronavirus-outbreak/resources
※参考資料:
セーブ・ザ・チルドレン「子どものための心理的応急処置」
https://www.savechildren.or.jp/lp/pfa/
Parenting for Life Long Health. COVID-19: 24/7 Parenting.
https://www.covid19parenting.com/japanese (日本語)

 

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