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日本/子ども虐待の予防
(公開日:2019.09.13)

「たたかない、怒鳴らない、子どもと向き合うヒントーみんなで考えるワークショップー」(千葉県柏市)を開催しました

 

セーブ・ザ・チルドレンは、体罰等を用いない子育ての推進を行っています。今年の619日、親権者などによるしつけを名目とした体罰の禁止が児童福祉法及び児童虐待防止法に明記されました。こうした社会の変化により、体罰を用いないで、どう子どもをしつけるのかに関心が高まっているように感じられます。

 

そうした状況の中、0歳から18歳未満の子どもを持つ養育者の皆さんとともに、子どもとの向き合い方を考えるワークショップを年に数回実施しています。普段の子育てを振り返り、「たたかない、怒鳴らない、子どもと向き合うヒント」について一緒に考えています。831日と95日には、連携先であるサッカークラブ柏レイソルの記者会見場にて、柏レイソルやセーブ・ザ・チルドレンの広報を通じて申し込まれた養育者を対象にワークショップを開催しました。当日の様子や、参加者の声を紹介します。



2日間で、総勢46人が参加しました。ワークショップでは、まず子どもをたたいたり怒鳴ったりすると、子どもや親子関係にどんな影響があるかをペアで考えます。「教えたいことが伝わらない」、「子どもが物事は暴力で解決できるという間違ったことを学んでしまう」、そして「子どもが親に恐怖心を抱く」といった意見が多く出ました。

その後、たたいたり、怒鳴ったりといった体罰等が子どもの発達にどのような影響を及ぼすのかを科学的な根拠を踏まえて説明し、さらに子どもの権利の観点から、子育てに体罰等を用いるべきでないこと、罰としつけは別物であることを伝えました。どの参加者も真剣に聞いている姿が印象的でした。


後半のワークでは、子どもの権利条約の前文、12条や5条などで描かれている子どもと周りの大人との関わりをヒントに得て、子どもへの向き合い方のポイントとなる「イライラを知る」「子どもに寄り添う」「伝わるしつけ」に焦点を当て、参加者同士で普段の子育てを振り返りました。

 

ワークショップの最後には3つのポイントを念頭に、子どもとの衝突になり得る場面でそれぞれどう対応できるか、ロールプレーイングにチャレンジ。どのグループの参加者も親役、子ども役になりきっていました。振り返りの場面でも予定していた時間を超えて熱心な議論が続き、2時間があっという間に過ぎ、濃厚な学びの時間となったように感じられました。



参加者からは、「罰としつけの違いを聞き、ダメなことを怒るのではなく、なってほしい姿を自覚して助言等をしっかりしていくことが重要だと感じた。」「同じ子育てをしている方の考え、気持ちを知ることができた。近所、知り合いではないからこそ、本音を言える・聞けることもあるので、とても良い時間だった。」「しつけとは子どもに『手助け』するもの。子どもがどうなってほしいかゴールを考えてみると細かいことはあまり気にしなくていいような気がしてきた。」といった感想がありました。

セーブ・ザ・チルドレンは子どもへの体罰等をなくすための取り組みを行っています。今後も養育者が子どもの気持ちに寄り添う子育てをする後押しとなるように活動を続けていきます。

(報告:東京事務所 岩井)


 

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