企業連携(公開日:2021.08.13)
【連携事例(従業員参加)】今年も岩手県山田町にてオンライン「化学実験教室」を開催
セーブ・ザ・チルドレンは、2011年の東日本大震災の被災地である岩手・宮城・福島県にて、2015年12月まで5年間にわたり緊急支援および復興支援を行ってきました。現在も、これらの地域で一部の事業を継続するとともに、活動が現地に根付くようサポートを続けています。
毎夏、ドイツの化学メーカーのランクセス社とともに開催している「化学実験教室」もその一つです。今年の夏も、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、東京から現地を直接訪問することが困難だったため、昨年同様、オンラインで開催しました。
■今年のテーマは「エコ」と「自分だけの保冷剤作り」
会場となった岩手県山田町の「山田町ふれあいセンター」は、「小中高生世代をはじめとする子どもの居場所」と「図書館」機能を持ち、子どもたちだけでなく大人も利用できる公益施設です。震災後、子どもたちがアイデアを出し合い、役場や町の大人たちの協力も得ながら企画・デザインして建てられたもので、町の人たちが集まれる居場所になるようにという子どもたちの願いから、さまざまなイベントが企画されています。
今年の実験のテーマは「暑い夏をエコに涼しく楽しく過ごす〜自分だけの保冷剤を作ろう!」。化学の実験を通じて、環境のため地球のためにできることを学ぶ内容です。
前半は、クイズを交えながら地球温暖化やその対策について学び、後半は、「高吸水性ポリマー」という水を大量に含むことのできる素材を水と混ぜて保冷剤を作る実験を行いました。保冷剤には、絵の具やビーズ、ラメなどで飾り付けを行いました。
■「すんごくたのしかったです」
当日は、小学校1年生から6年生の子どもたちが、午前の部8人、午後の部9人の計17人参加しました。子どもたちは皆、真剣な表情でランクセス社の「先生」の話を聞きながら、道具を手にして一生懸命保冷剤を作っていました。
ランクセス社からは従業員8人が参加。予めセンターで用意したパソコンやタブレット、スマートフォンを駆使し、東京と山田町ふれあいセンターをオンラインでつなぎながら進められました。子どもたちの手元をスマートフォンやタブレットで映しながらの実況中継により、画面越しであっても、まるでランクセス社のスタッフが、その場にいるような感覚で、双方向でコミュニケーションをとることができました。
思い思いに工夫して完成した「マイ・オリジナル保冷剤」は、水色やピンク色、緑色、赤色など、とてもカラフルなものになりました。子どもたちは、皆うれしそうに見せてくれ、次のような感想が聞かれました(※)。
「すんごくたのしかったです」
「ほれいざいがぐにゃぐにゃしておもしろかったです」
「たのしく保冷剤を作れて、地球温暖化について知れてよかったです」
■従業員ボランティアによるプロジェクトチームが毎年プログラムを企画
先生役を務めたランクセス社の従業員からも、「実験でいろいろな新しい発見をして楽しんでくれた様子が伝わってきました。また参加したい、またやりたいというコメントもうれしいです。」
「山田町ふれあいセンターの先生方のカメラワークがすばらしく、リモートとはいえとても臨場感がありました。弊社スタッフも子どもたちの様子を見ながら楽しんで参加できたようです。」
とコメントがありました。
同社では、毎年、従業員ボランティアからなるプロジェクトチームが、化学実験教室のテーマを考え、プログラムを企画しています。新型コロナウイルス感染症拡大下のオンライン開催であっても、子どもたちに楽しんでもらうにはどうしたら良いのか、皆で知恵を出し合って今回も準備が進められました。今年で8年目となりますが、毎年の恒例行事として地域の人たちとの良い関係が継続しており、何度も参加している従業員も多くいます。
(報告:パートナーリレーションズ部 法人連携チーム 山田有理恵)
(※)子どもたちの感想は、原文より抜粋して記載しています。
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セーブ・ザ・チルドレンは、毎年600以上の企業・団体の皆さまとさまざまな形で連携し、子どもたちを取り巻く課題解決のために、緊急・人道支援や教育、子どもの保護、保健・栄養などの分野で、日本を含む世界約120ヶ国で活動しています。これからも、企業の皆さまとも協力・連携しながら、子どもたちを取り巻く社会課題の解決に取り組んでいきます。
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