シリア危機(公開日:2013.04.23)
シリア難民支援〜暖かい幼稚園で過ごせるように〜(2013.4.26)
前回のブログでは、難民家族への支援物資配布についてご報告しました。今回は幼稚園への物資配布についてご報告します。
レバノンの公立学校に併設されている幼稚園には、レバノンに逃れてきたシリア難民の子どもたちがレバノンの子どもたちと共に通っています。幼稚園によっては、全生徒のうち約50%がシリア人というところもありました。
寒さの厳しいレバノンで、暖房が機能していない教室があったり、教室の天井が高く、床も冷たいタイル敷きといった、気温が低いままの場所で小さな子どもたちが過ごさなければならないなど、幼稚園が子どもにとって厳しい環境となっている現状を改善するため、暖房器具(ストーブ)とカーペットを幼稚園に提供しました。シリア難民の子どもをレバノンの公立学校が受け入れることができるよう、政府、国連機関やNGOも物資サポートをしていますが、地域コミュニティから物品を提供してもらったり、学校長自身が通学バス代の資金を提供したりと、難民を受け入れているレバノンのコミュニティも負担を強いられています。レバノンとシリア難民の子ども双方が通う公的施設である幼稚園を支援することで、負担を負っているレバノンのコミュニティにも裨益する活動となるように、また、難民とレバノン・コミュニティとの摩擦を生まないように、支援をする際は留意しました。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、教育省のベカー県ディレクターと調整の上、支援ニーズが高い幼稚園22校に、合計でカーペット64枚、ストーブ31台を提供しました。
運びこまれたカーペットとストーブ
カーペットとストーブが設置された幼稚園
子どもたちからは、「部屋が暖かくなったよ」という声が聞かれました。
越冬支援は2013年2月1日で終了しましたが、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、4月9日より再び、レバノンのベカー県にてシリア難民支援を開始しました。その様子は次回のブログでご報告します。
これからも温かいご支援を、よろしくお願いいたします。
(報告者:海外事業部 宮脇麻奈)
本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成により実施されました。