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シリア危機
(公開日:2019.04.24)

シリア危機 イドリブ県で砲撃により子ども3人が犠牲に

 
2019年4月22日に、シリア北西部イドリブ県で、子ども3人が砲撃により死亡しました。同県では、ここ数日間砲撃が続いており、学校やインフラ、国内避難民キャンプが甚大な被害を受け、数千人が自宅から避難を余儀なくされています。また、この攻撃により同県にあるセーブ・ザ・チルドレンが支援する学校2校は、大きな被害に遭いました。


通学していた学校が攻撃されたためハン・シャイフン(Khan Sheikhoun)に避難していた兄弟3人は、今回の攻撃により、避難先のテントで死亡しました。同地域にあるもう1校も被害を受けましたが、両校への攻撃による死傷者の報告はありません。その後、学校は閉鎖されています。また、サラケブ(Saraqib)にある3つ目の学校は、校舎の近くに砲弾が着弾したたため、その日の授業は中断されました。攻撃による影響を受けたこの3校は、セーブ・ザ・チルドレンのパートナー団体が教育支援を行っている学校で、あわせて500人以上の児童が学んでいます。

国連の報告によると、イドリブ県内にある複数の地域には、300万人以上が暮らし、ここ数日の攻撃により、少なくとも2万5,000人以上が自宅から避難を余儀なくされています。

セーブ・ザ・チルドレン シリア事務所代表ソニア・クシュは、次の通り訴えます。
「学校は安全な場所であるべきです。私たちが目にし、耳にしていることは恐ろしい状況です。この紛争に何の責任もない民間人、特に子どもたちは守らなければなりません。

先日、私たちは、ハン・シャイフンに暮らすある母親から、恐怖で子どもたちが学校に通えていないという話を聞きました。家族たちは、夜の間はキャンプに避難し、日中に、家財や家屋の確認をしたり、支援を受けるために自宅に戻る生活をしています。

このように避難を繰り返している場合、家族が危険にさらされる可能性が高くなり、また、肉体的にも精神的にも疲弊し、家族が必要な支援を受けたり、子どもたちに教育を受けさせることが難しくなってきます」

ラニアさん(12歳)は、次の通り話します。
「1ヶ月間だけ学校で勉強できましたが、紛争のために学校に通えなくなりました。たった1ヶ月しか学校に通えなかったので、友達をつくることができませんでした!私の友達は、いとこ1人だけです。私たちは、テントの周りでいつも一緒に遊んでいます。避難先のキャンプで、やることはあまりなく、キャンプは、好きではありません。私たちの暮らしが良くなっていくことと、安全な場所に住み、学校に通えるようになることを願っています」

セーブ・ザ・チルドレンは、すべての紛争当事者に対して、国際人道法を順守し、学校や病院、その他の市民生活に欠かせないインフラを保護するよう求めています。また、子どもたちは、爆発兵器の影響を受けやすいため、紛争当事者たちは、特に子どもたちを守るために特別の努力をすべきです。

シリアでは、210万人の子どもたちが学校に行くことができておらず、130万人が通学を継続することが難しい状況におかれています。 3校に1校が、損傷または破壊され、教育施設や教育関係者への攻撃も増加しています。こうした教育施設への攻撃により、シリアにある40%の学校設備が影響を受けていると考えられています。

 

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