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シリア危機
(公開日:2020.11.05)

シリア危機 イドリブ県での攻撃により子ども4人犠牲に−セーブ・ザ・チルドレンが支援する学校も攻撃される

 
2020年11月4日午前、シリア北西部イドリブ県で起こった激しい砲撃により4人の子どもたちと、セーブ・ザ・チルドレンのパートナー団体のスタッフ2人が死亡しました

犠牲になった子どもたちの中には、通学途中の4歳の少女や、10歳の少年がいたことが明らかになっており、さらに数十人が負傷していることも分かっています。

また、セーブ・ザ・チルドレンのパートナー団体が運営する小学校も児童150人が教室にいるときに攻撃を受けました。この攻撃により死傷した人たちはいませんでしたが、この学校に通う児童とそのきょうだいが自宅への攻撃で亡くなりました。

小学校の教師は次の通り話します。
「学校が攻撃されました。砲弾が学校の壁に当たり、外壁から1、2メートル離れたところにも着弾しました。運動場は破片で埋め尽くされ、学校の中に入ってきたものもありました。もし、外に子どもたちがいたら大変なことになっていました。そして、砲弾の1つが児童の自宅に当たり、両親は負傷し、児童と彼のきょうだいが死亡しました。」

この事態を受けて、セーブ・ザ・チルドレンは予防措置として、同県で支援する予防接種センター2ヶ所の活動を一時的に中止しました。このセンターでは、毎月500人の子どもたちが予防接種を受けていることから、活動の中断により子どもたちのワクチン接種に影響が出ることが予想されます。

今年初めに、国連安全保障理事会で、世界的な停戦を求める決議が採択されたにもかかわらず、いまも、子どもたちは紛争の犠牲になっています。今回の攻撃はこれ以上ないくらい悪いタイミングで起こりました。同県ではこの2日間大雨が降り、9ヶ所の避難民キャンプは浸水被害に遭っています。そして、今年に入ってすでに約100万人が故郷からの避難を強いられ、これから始まる厳しい冬の寒さにも直面しています[1]

停戦ではなく暴力が続く現在の状況は、シリアの子どもたちとそのコミュニティを、生命に関わるようなさらに困難な状況に追い詰め、新型コロナウイルス感染症への対応も困難にしています。


セーブ・ザ・チルドレンは、即時の停戦を呼び掛けるとともに、すべての紛争当事者に対して、国際人道法の順守や、学校や病院など市民生活に必要不可欠なインフラへの攻撃を止めるよう訴えます。

[1] https://www.humanitarianresponse.info/sites/www.humanitarianresponse.info/files/documents/files/nws_flash_update_20200305_final.pdf

 

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