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シリア危機
(公開日:2021.03.08)

シリア北西部 洪水により子ども1人が死亡、2万人以上の子どもたちが避難

 
2021年1月18日に、シリア北西部のイドリブ北部やアレッポ西部で暴風雨による大規模な洪水が起こり、6歳の子ども1人が死亡し、2万人以上の子どもたちが避難を余儀なくされ、4万1,200人が影響を受けています。




カルマさん(10歳)は、アレッポ北西部の避難民キャンプで生活しています。「キャンプは水浸しになりました。誰かの助けが必要です。」と訴えます。

暴風雨により、少なくとも62ヶ所の避難民キャンプと2,558基のテントに被害があり、約10年の避難生活のなかで、手元に残されていたわずかな所有物が流された人もいました。激しい暴風雨から逃れるために数万人が学校やモスクに避難したほか、氷点下のなか屋外で一夜を明かすことを余儀なくされた人もいました。

また、今回の暴風雨により、2校が被害を受けました。セーブ・ザ・チルドレンのパートナー団体によると、2020年3月以降新型コロナウイルス感染症の感染が拡大してから、およそ50%の子どもたちが学校に通うことができなくなりましたが、子どもたちの教育を受ける機会はさらに厳しい状況に置かれる可能性があります。

シリア北西部では150万人以上が避難を余儀なくされています。今季の厳しい寒さにより、10年にもおよぶ紛争や避難生活、そして急速に感染が拡大する新型コロナウイルス感染症の影響を受けている家族はさらなる困難に直面しています。また、数百ヶ所のキャンプは孤立状態となり、数千世帯が緊急人道支援を受けられない状況にあります。

イドリブ北部の避難民キャンプで生活するマゼンさん(10歳)は次のように話します。
「私たちの住むテントは水浸しになり、地面は泥で沼のようになりました。テントから動くことができないため、パンを買いに行きたくてもできません。何もできないのです。ここには暖房器具もありません。寒く、とても激しい雨が降ります。配られた薪を使い、たき火をして体を温めていますが、寒さをしのぐには十分ではありません。」


アレッポ北西部の避難民キャンプで水浸しになったテント周辺の水をすくうエメさん(7歳)

セーブ・ザ・チルドレンは、新型コロナウイルス感染症の大流行による物価の高騰が進むなか、洪水により人々の支援ニーズはさらに深刻化すると考えています。人々は、暖房器具や燃料、テント修繕のための現金、交通費、食料、テント、マットレスや毛布などを早急に必要としています。

セーブ・ザ・チルドレンのパートナー団体は、雨風をしのぐために必要な防水機能のある物資の提供や、キャンプ周辺の水はけをよくするための排水設備の修繕など、緊急支援の準備を進めています。

 

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