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シリア危機
(公開日:2017.04.01)

シリア危機 緊急支援レポート 2017年3月

 
2011年3月に始まったシリア危機。この紛争の影響でシリア国内や周辺国で避難生活を送る子どもたちに対し、セーブ・ザ・チルドレンは、教育や衛生など様々な面で支援を行っています。

2017年3月までの、セーブ・ザ・チルドレンの支援活動をご報告します。


ヨルダン北部ザータリ難民キャンプで避難生活を送るハッサンさん(13歳)


セーブ・ザ・チルドレンは、これまでにシリア国内、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプトで4,300,370人(うち、子ども2,773,211人)に支援を届けました。

<教育>
授業料を払うことのできない家族に対する学費の支援、通学バッグや制服、学校教材などの提供を行いました。さらに、難民となり学校に通えない若者に対して代替教育を、5歳未満の子どもに対して就学前教育の支援を実施しました。

<保護>
紛争により影響を受けた子どもたちが少しでも日常を取り戻せるよう、安心して遊んだり学んだりすることができる「こどもひろば」を、シリア国内、ヨルダン、レバノン、イラク、エジプトで運営し、何千人もの難民の子どもたちが参加しています。また、シリア北東部の国内避難民キャンプ6ヶ所で子どもの保護活動を実施するなど、シリア国内や周辺国において、支援を必要とする子どもたちを特定し、適切な支援につなげるための、さまざまな子ども保護の活動を展開しています。

<保健・栄養>
保健医療サービスや栄養のある食事の不足により、子どもたちをはじめ脆弱な状態にある人は、栄養不良や病気になる危険性が高くなります。ヨルダンの難民キャンプと受入れ地域では、大規模な乳幼児摂食(IYCF)プログラムを実施しています。エジプトでは、ギザ県にある基礎医療クリニックと病院に勤務する医師と看護師を対象に、能力強化のためのトレーニングを実施しています。また、エジプトではA型肝炎、シリアではポリオのワクチン接種を行っています。

<シェルター、生活必需品>
冬の間、これらの地域は氷点下の寒さに襲われますが、避難してきた人々にとっては、冬服や毛布、シェルターなどの備えは十分でありません。イラクでは、大規模に毛布や衣類の提供を実施したほか、レバノンでは、防水シートや木材、金づち、ドライバーなどの修繕キットを提供しました。

<食料・生計>
シリア難民に対する食糧安全保障の確保は喫緊の課題となっています。ヨルダンのザータリ難民キャンプや受け入れコミュニティで、地元の店で食料と交換できる電子バウチャーを提供しています。
また、レバノンとヨルダンでは労働引換現金給付(Cash-for-work)プログラムを実施し、難民の家族が専門スキルを生かしてコミュニティに貢献できる機会を提供しています。シリア北東部の3村では、動物看護士用の診察キットを提供しました。

<水・衛生>
子どもたちを病気から守るためには、きれいな水と衛生的な環境が不可欠です。シリア、レバノン、イラク、エジプトで、衛生キットや新生児用品を配布するとともに、シリア、イラク、レバノンで衛生に関する啓発活動を実施しました。また、冬季は、支援先の地域一帯で、毛布やシェルターを提供するとともに、レバノンでは排水設備のキットや浄化槽、トイレなどを提供しました。

支援のニーズは依然として高い状況にあります。セーブ・ザ・チルドレンは引き続き、シリア難民への支援を実施してまいります。

 

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