シリア危機(公開日:2025.10.17)
【シリア危機】ダマスカス郊外県で子どもの保護支援事業を開始しました
2011年から続くシリア危機に加え、2024年12月の急激な政治状況の変化により、シリアの人々は引き続き脆弱な状況に置かれています。国連によれば、人口の70%にあたる1,650万人が支援を必要としていて、うち740万人が子どもです[1] 。政変後、周辺国に避難していた人がシリアに帰還するケースが増える一方で[2] 、シリアにおける基本的な生活インフラや生計手段は回復しておらず、社会や経済は厳しい状況から抜け出せていません。
そうした中で、暴力や児童婚、児童労働、性的搾取のリスクに晒される子どもや、シリア危機の経験から心理的ストレスを抱える子ども、爆発性戦争残存物(Explosive Remnants of War:ERW)の犠牲となる子どもも多く[3] 、多様なリスクから子どもを守る活動が求められています。
セーブ・ザ・チルドレンでは、こうした状況を受け、特に脆弱な子どもが多く暮らす、ダマスカス郊外県ダラヤ郡において、暴力や搾取などのリスクに晒されている子どもや心理的ストレスを抱える子どもが適切な支援を受けられるよう、新たな事業を開始しました。ダマスカス郊外県は、シリアで国内避難民をもっとも多く受け入れている県で[4]、支援のニーズが高い地域です。また、事業対象地域であるダラヤ郡は長らく反政府勢力の拠点で激しい攻撃が続いてきた地域であるとともに、海外からの多くの帰還民を受け入れているダマスカス郊外の農村部に位置しています。
活動では、特に脆弱な状況に置かれている120人の子どもを対象にケースマネジメントを通した支援を行い、子どもの置かれた状況を改善するとともに、慢性的な心理的ストレスを抱える6〜12歳の子ども400人(男女200人ずつ)を対象に、自身の記憶や感情を、言葉や絵、音楽、演劇などを通して表現し、心理的ストレスの軽減を図るHEART(ハート)プログラムを実施します。また、長年の心理的負荷や児童婚などネガティブな形で家計問題に対処する、いわゆる負の対処法のリスクを抱えた13〜17歳の青少年400人(男女200人ずつ)を対象に、ライフスキルセッションを行い、問題解決能力、自尊心や社会性の向上を通したレジリエンス強化を目指します。また、セッションに参加した子どもや青少年が中心となって、子どもの保護に資するイベントを企画したり、地域の大人を対象に子どもの保護に関する意識向上セッションを実施したりすることで、地域ぐるみの子どもの保護能力の向上を目指します。
これに加え、シリアでは、子どもたちが学ぶことのできる学校が足りていません。しかし、学校の復旧や、経済の回復にはまだ長い時間が必要です。このような状況を踏まえ、事業では子どもたちへ簡単な読み書きを学ぶ機会も提供します。
子どもたちが子ども時代を安心して過ごせるように、セーブ・ザ・チルドレンでは、目の前の子どもを取り残さない活動を続けていきます。
本事業はジャパン・プラットフォームからのご支援と、個人・法人多くの皆さまのご寄付により実施しています。
*プライバシー保護のため名前は変更されています
(海外事業部 金子由佳)
そうした中で、暴力や児童婚、児童労働、性的搾取のリスクに晒される子どもや、シリア危機の経験から心理的ストレスを抱える子ども、爆発性戦争残存物(Explosive Remnants of War:ERW)の犠牲となる子どもも多く[3] 、多様なリスクから子どもを守る活動が求められています。
セーブ・ザ・チルドレンでは、こうした状況を受け、特に脆弱な子どもが多く暮らす、ダマスカス郊外県ダラヤ郡において、暴力や搾取などのリスクに晒されている子どもや心理的ストレスを抱える子どもが適切な支援を受けられるよう、新たな事業を開始しました。ダマスカス郊外県は、シリアで国内避難民をもっとも多く受け入れている県で[4]、支援のニーズが高い地域です。また、事業対象地域であるダラヤ郡は長らく反政府勢力の拠点で激しい攻撃が続いてきた地域であるとともに、海外からの多くの帰還民を受け入れているダマスカス郊外の農村部に位置しています。
活動では、特に脆弱な状況に置かれている120人の子どもを対象にケースマネジメントを通した支援を行い、子どもの置かれた状況を改善するとともに、慢性的な心理的ストレスを抱える6〜12歳の子ども400人(男女200人ずつ)を対象に、自身の記憶や感情を、言葉や絵、音楽、演劇などを通して表現し、心理的ストレスの軽減を図るHEART(ハート)プログラムを実施します。また、長年の心理的負荷や児童婚などネガティブな形で家計問題に対処する、いわゆる負の対処法のリスクを抱えた13〜17歳の青少年400人(男女200人ずつ)を対象に、ライフスキルセッションを行い、問題解決能力、自尊心や社会性の向上を通したレジリエンス強化を目指します。また、セッションに参加した子どもや青少年が中心となって、子どもの保護に資するイベントを企画したり、地域の大人を対象に子どもの保護に関する意識向上セッションを実施したりすることで、地域ぐるみの子どもの保護能力の向上を目指します。
これに加え、シリアでは、子どもたちが学ぶことのできる学校が足りていません。しかし、学校の復旧や、経済の回復にはまだ長い時間が必要です。このような状況を踏まえ、事業では子どもたちへ簡単な読み書きを学ぶ機会も提供します。
子どもたちが子ども時代を安心して過ごせるように、セーブ・ザ・チルドレンでは、目の前の子どもを取り残さない活動を続けていきます。
本事業はジャパン・プラットフォームからのご支援と、個人・法人多くの皆さまのご寄付により実施しています。
*プライバシー保護のため名前は変更されています
(海外事業部 金子由佳)
[1] HUMANITARIAN RESPONSE PRIORITIES SYRIAN ARAB REPUBLIC,JANUARY – MARCH 2025
[2] UNHCRの直近のレポートによれば、2024年12月〜2025年3月の間に、100万人以上が帰還した。
[3] Explosive ordnance contamination remains the mainsafety risk for Syrians – Syria MA AoR Situation Update No.3 (April)
[4] Population mobility and Baseline assessment, 2025April




