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日本/東日本大震災/福島
(公開日:2014.02.26)

【福島:学童(6)】学童クラブでの防災について学ぼう!〜福島市学童クラブ指導員対象の防災勉強会を支援〜(2014.2.26)

 

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、2月4、5日に、福島市の全55か所の学童クラブ指導員を対象として、福島市学童クラブ連絡協議会が主催した「防災に関する勉強会」の開催を支援しました。勉強会当日は、子どもに配慮した非常用持ち出し袋と救急セットが配られ、市の職員の方に福島市での防災対策や防災方法についてお話いただきました。参加者は、「さっそく子どもたちと一緒に避難訓練をしたい」と答えていました。

今回の勉強会は、学童クラブの基本的な防災環境整備を目的に、福島市学童クラブ連絡協議会が主催する学童指導員研修の一環として行われました。2日間で市内の46クラブ、91名の指導員の皆さんが参加し、常時の備えや非常時の心得、避難方法について理解を深めると共に、今回の勉強会で市内全55の学童クラブに配布した防災備品の使い方を学びました。

防災対策についてのお話は、福島市政策推進部危機管理室の渡辺祐一さんに担当いただきました。避難所や避難経路、災害時の臨時災害放送局の役割など、市の危機管理担当者職員ならではの防災情報を交えながら、学童クラブの指導員が心得ておくべき基本的な防災知識を分かりやすくお話しいただきました。

 
左:「千年に一度の災害が来たからと言って油断してはならない」と、防災の心構えを説く福島市政策推進部危機管理室の渡辺祐一さん。
右:91名もの指導員の方々が、真剣に防災の話に耳を傾けていました。

防災について考える時、非常用持ち出し袋や救急セットの準備は欠かせません。ですが、大勢の子どもに対応できる多人数用の防災セットや救急セットは高価で、民営であり購入の余裕がない福島市の学童クラブは少なくありません。今回、P&Gジャパンのご支援により、クラブの登録児童数に合わせ、全部で144個の非常用持ち出し袋、55個の救急セット、そして、165個の生理用ナプキンの配布が実現しました。


避難セット・救急セット・生理用品の贈呈式:P&Gジャパンより、福島市学童クラブ連絡協議会山田会長へ一式が贈呈されました。 

そのあと、SCJが、参加者と共に非常用持ち出し袋・救急セットの中身を確認しながら、災害が起こった時の使い方について説明しました。今回配布したセットは、2013年の夏に、宮城・岩手県の学童・児童館に配布した「子どもにやさしい非常用持ち出し袋」に基づいています。この持ち出し袋には、避難所などの狭い空間でも子どもたちが一緒に遊べるようにUNOや折り紙などが入っていますが、さらに、福島市の学童関係者と話し合い、例えば、パサパサして味がなく、子どもたちには食べづらい乾パンを、「ソフト乾パン」に換えるなどの工夫をして、備品を決めました。

 
左:子どもと一緒に中身を確認しやすいよう、避難セットの内容一覧を描いたポスターを配布。
右:SCJスタッフが避難セットの用具の使い方を説明しました。

 
避難セットをひとつひとつを手に取りながら、実際に使い方や取り付け方法を確認する指導員の皆さん。今度は子どもたちと一緒に確認をしたいとたくさんの方がおっしゃっていました。

今回の勉強会について、指導員の先生方からは、
「非常持ち出し品の準備は、分かっているつもりでしたが実際には経費がかかるので購入できませんでした。中身の確認をしてみてとても参考になりました」
「どんな災害にも対応できるように、子どもたち自身と共に考えていく時間を定期的に取るようにしていきたい」
「震災後約3年、少し意識が薄れかけていた頃の研修でしたので、意識を再確認できました」
といった声がよせられ、今回の勉強会と備品配布をきっかけに、日ごろから子どもたちとともに防災に取り組んでいくことの大切さを改めて感じた指導員の先生方が多くいらっしゃったようです。

また2月4日の勉強会後には、福島市内の学童クラブ「清明っ子」において、指導員の先生方が、さっそく子どもたちと一緒に配布された非常用持ち出し袋の中身を確認し、勉強会で学んできたことを子どもたちに伝えました。子どもたちは、指導員の先生から非常用持ち出し袋の中身を一つ一つ紹介され、それらを元気よく声を出しながら確認しました。

 

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは今後もこのような防災研修や備品の配布を通して、学童指導員の先生方や学校の先生方が、子どもたちと一緒に防災の知識やスキルを身に付けていくことができるよう、今後もお手伝いしていきます。

(報告:福島事務所 望月里紗)


 

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