日本/東日本大震災/福島(公開日:2014.08.04)
【福島:コメラさんさん(13)】未就学児の外遊び支援『外遊びデビュー』スタート!!(2014.08.04)
福島では、震災直後からしばらくの間、なかなか自由に外で遊ぶ機会がなく、子どもたちが不自由に感じた時期がありました。特に震災前後に生まれた子どもたちは、自然の中で思い切り駆け回る、草木虫に触れる、水や土で遊ぶといった、子どもたちにとってかけがえのない経験が、いまだに十分にできないままになっていることもあります。
そこで、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)では、郡山市と福島市の未就学児の子どもたちが、安心して外遊びや自然体験ができる機会を提供しようと、『外遊びデビュー』を開始しました。この取り組みは、アンリツ株式会社の支援を受け、実現したもので、SCJの「コメラさんさんプロジェクト」の一環として、福島県猪苗代町に拠点を置くNPO法人こどもの森ネットワークが実施する活動です。アンリツ社からは、社員の皆さんがボランティアスタッフとしてSCJのスタッフと共に活動に参加しています。
外遊びデビューは、福島市・郡山市の7つの保育園を対象に、夏と秋に1回ずつ、計10回、猪苗代地区や市内の公園で行うことになっています。今回は7月18日と23日に行われた活動の様子をお届けします。
【7月18日(金) かぜのこ保育園:福島市】
14人の子どもたちが遊びにきました。午前中は、あいにくの雨で最寄りの体育館でのボール遊びとなりましたが、午後からは、雨も上がり、楽しみにしていた水遊びができました。
「うわ〜、お水がピューって出てきたよ」噴水に大喜び!!
【7月23日(水) サンフラワー保育園・ひまわり子どもの家:福島市】
サンフラワー保育園から17人、ひまわり子どもの家から10人の子どもたちが遊びにきました。この日は朝から日差しがあり気温も高く水遊びには最高の日でした。お昼からは公園で遊ぶこともできました。
滑り台、楽しいな〜♪
「ぼくに水かけてみて」「冷たくて気持ちがいいね〜」
地域社会や周囲のおとなの協力と優しさによって、子どもの成長と安全を見守ることが可能になります。SCJはこれからも「遊ぶ」「学ぶ」という『子どもの権利』を大切にしながら地元団体や企業と連携・協力を深め、子どもの心身の健やかな成長を応援していきます。
(報告:福島事務所 藤井由佳)
〈コメラさんさんプロジェクトについて〉
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは福島プログラムの一環として、震災後、「コメラさんさんプロジェクト」を開始しました。このプロジェクトは福島第一原発事故後、放射線被ばくへの不安や、長期化する避難生活の影響などから、福島県で野外活動や体を思い切り動かす機会が減少した地域の子どもたちが、安心できる環境で、自然体験をしたり、思い切り遊んだり、運動できる機会を提供することを目的としています。
※コメラは福島の方言で「子どもたち」の意。