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モンゴル
(公開日:2013.03.15)

子どものための子どもによるクラブ「子ども保護クラブ」を紹介します(2013.03.15)

 

「子ども保護クラブ」のメンバー

皆様、こんにちは。日ごろよりSCJの活動に温かなご支援をいただき、心より感謝いたします。外務省主催インターンシップ・プログラムを通じて、SCJモンゴル事務所でインターンをしております、桜井です。



今年3月に2年間のインターン・プログラムを終えますが、今回、私の最も感銘を受けた「子ども参加によるグッドガバナンス推進」事業の活動の中で、中心的役割を担っている「子ども保護クラブ2」メンバーの子どもたちの声をご紹介したいと思います。

「子ども保護クラブ」とは、子どもたちによる子どもたちのための活動グループで、活動を開始してから今年で4年目を迎えました。
(これまでの活動実績については、以前ご紹介した右HPからもご覧いただけます:
http://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=531

2012年9月には新たなメンバーを迎えて「子ども保護クラブ2」を結成し、以下の4つの活動目標をかかげ、学習会の開催や、政策提言活動などを続けています。
? 子どもたちの「子どもの権利」についての理解と知識を向上させる
? 子ども保護政策の過程に子どもたちの参加を促進させる
? 政策決定者へと子どもたちの声を届ける
? 国連子どもの権利委員会のモンゴル国に関連した活動への支援を行う

それでは、「子ども保護クラブ2」に参加している子どもたちがどのような思いで活動に参加しているのか、同クラブメンバーから3人にインタビューしましたので、以下にご紹介いたします。


アマルバヤスガラン君(16歳、「子ども保護クラブ」リーダー)

「ウランバートル市内の全学校の生徒会代表が参加し、僕たちの意見を届けるためのグループをつくろうと話し合いました。それが子ども保護クラブの結成のきっかけです。僕たちの取り組みの特徴は、『子どもたちによる子どもたちのための活動』という点にあります。子どもの権利や可能性について、一人でも多くの子どもたちに訴えることで、よりよい社会を自分たちの手でつくるために、子どもたちの参加を促進し、子どもたちの声を社会へと発信していきたいです。
特に、今もまだモンゴルで深刻な社会問題となっている『教育現場や家庭における子どもたちへの虐待問題』に取り組み、苦しむ子どもたちを少しでも減らせるように努力していきたいです。」


ニャムエルデネ君(14歳)

「子ども保護クラブに参加したきっかけは、モンゴルの政治について、疑問を抱いたことです。テレビやインターネットなどのニュースを通し、問題が多いことを知りました。大統領や首相、大臣や国会議員などによる賄賂や汚職、国会への不参加、選挙公約の不履行をはじめ、数々の問題が毎日のように報道されています。その一方で、失業者、低所得者、孤児、ストリートチルドレン、障害を持つ方々、単親世帯など、厳しい生活を送る人がたくさんいることも、みんなが知っています。
本来、モンゴルの人々の生活をよくするための政治が、ただ単に政治家の私腹を肥やすために行なわれてしまっている現状があるのです。政治は、国民みんなのため、困っている人のために行なわれるべきです。
僕は、まだまだ勉強しなければならないことも多く、力も足りないと思います。でも、たくさんの子どもたちと力を合わせて、この事業に取り組むことで、何か少しでも、困っている人々の生活を改善するために貢献していきたいです。そして何よりも、政治が国民みんなのために行われるよう、さらに僕と同じような考えを持つ子どもたちの意見が政治に反映されるようなシステムをつくることにも尽力できたらと考えています。
そうすることで、モンゴル国における子ども保護システムの確立のために、子どもたちの参加を促進し、子どもたちと大人とをつなぐ懸け橋になりたいです。」


ボヤンザヤ君(14歳)

「『子ども参加によるグッドガバナンス推進』事業の支援を受け、僕たちの子ども保護クラブが中心となって、ウランバートル市チンゲルテイ区の2つのホロー(行政区画単位)で『子ども参加クラブ』をつくり、クラブに参加する子どもたちが、子どもの権利について学び、、ホロー行政に参加できるように支援しています。『子ども参加クラブ』の子どもたちとともに、定期的なワークショップ形式の学習会にも参加しています。
子どもたち一人ひとりの声が尊重され、誰からも愛され守られ、社会活動への自由で活発な参加が促進された、『子どもにやさしい社会』の実現に貢献したいです。」


「子ども保護クラブ2」の子どもたち

このような素晴らしい考えを持った子どもたちこそが、事業を支える大きな柱となっています。モンゴル国における子どもの権利の実現を目指して、これからもスタッフ一同事業活動に取り組み、邁進していきます。

(報告: モンゴル事務所 桜井)

*この「子ども参加によるグッドガバナンス推進」事業は、在モンゴル国イギリス大使館の助成金により実施されております。

* NGOインターン・プログラムについては、青年海外協力協会ホームページをご参照ください。
http://www.joca.or.jp/activites/ngo-intern/


 

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