モンゴル(公開日:2011.03.10)
子どもたちといっしょに作り上げたクリスマス会 (2011.03.10)
日本の皆さま、こんにちは。
モンゴル事務所の柴田です。今回は、SCJの組織からは少し離れてしまいますが、モンゴルで一緒に子どものために活動をする青年海外協力隊のメッセージをご紹介します。
実は2010年8月、「モンゴルの子どもたちのために一緒に何かしませんか?」という呼びかけを、JICAモンゴル事務所の方を通じて、モンゴル全土にいる青年海外協力隊員の皆様にさせていただきました。草の根レベルで、モンゴルの子どもたちのために働いていらっしゃる方がいるならば、連携しない手はない!と思ったのです。その後、多くの隊員の方から連絡をいただきました。皆さんは、モンゴル語を自由に扱い、現地の方と同じ職場で仕事をされていて、私には見えない、別のモンゴルをたくさん教えていただきました。
今回、その中でも特に中心的に動いてくださった松本大光さんをご紹介したいと思います。松本さんは現職の日本の小学校の先生で、この3月にはモンゴルを離れ、4月から元の職場に戻られます。これからはぜひ、日本とモンゴルの子たちとの交流を進めていく中心的存在になっていただきたいと願わずにいられません。
では以下に、松本さんのメッセージを掲載します。
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「子どもたちといっしょに作り上げたクリスマス会」
青年海外協力隊 モンゴル派遣 松本大光(小学校教諭)
《2010/12/29: 後方白いシャツの男性が松本さん》
現在、モンゴル・ウランバートル市にあるセトゲムジ統合学校で、小学生に理科と算数を指導している。モンゴル全土に派遣されている教育関係職種ボランティアの活動を、「セーブ・ザ・チルドレン」で進めている活動の中でも活かせていただきたいと、連携が始まった。初めは、我々が活動している「考える力を伸ばす授業の提案」という形で、モンゴル人教師を対象に出前授業(※)を行い、その活動の中から「(セーブ・ザ・チルドレンの)チャイルド・センター」の子どもたちとも交流しようと話は発展していった。
"単に子どもたちのクリスマス会に我々が参加するというのではなく、子どもたちも主体的になって準備を行い、会を築き上げ、自己達成感や我々大人との信頼関係を築いていきたい"と考えていた。初めは恥ずかしがる様子も観られたが、いっしょに会の内容を考えたり、部屋の飾りを作ったりする活動を通し、子どもたちとの距離はみるみる縮まり、クリスマス会を迎えることができた。
《JICAボランティアと子どもたち》
当日は、子どもたちが日常練習しているサーカス訓練や英語の歌の発表、我々JICAボランティアからの歌と踊りのプレゼント、そして、最後はいっしょにゲームを行い、温かい時間を過ごすことができた。特に、一生懸命に練習してきたサーカス訓練発表時の真剣な表情と、少し恥ずかしがる子どもらしい素直な笑顔がとても印象的であった。
今回の交流がゴールではなく、スタートとしたい。今回築いた関係がさらに膨らんでいくよう、今後もいろいろな形で交流させていただきたいと考えている。
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※ 出前授業で人気を博した松本さん。この出前授業は、以前ご紹介したスタッフ ウルジが担当している事業の一環としてご協力頂きました。当日は子どもたちがどうしたら関心をもって積極的に授業に参加できるのか?について、モンゴル人教師らが生徒役に扮して考えていきました。モンゴル人教師らは、日本の安価で工夫に満ちた理科の実験教授法について熱心に耳を傾け、楽しんでいる様子でした。
毎回お伝えしてきておりますように、私たちの事業は、本当にたくさんの方のご協力によって支えられています。この場を借りて、心より御礼を申し上げます。そしてこれからも、たくさんの方たちとの連携を通して、モンゴルの子どもたちをしっかりと支えていきたいと思っております。
(柴田貴子 ウランバートルより)
2010年11月からモンゴルのブログでは、新シリーズとして、モンゴル事務所で働く各スタッフからのメッセージをお届けしています。モンゴルの子どもたちの様子、活動の報告のみならず、スタッフのSCで働く生きがい、またはお国事情・文化の紹介に至るまで幅広くモンゴルを紹介して、みなさんにモンゴルの空気をお届けできれば幸いです。