モンゴル(公開日:2011.11.30)
モンゴル事務所のインターンからのメッセージ(2011.11.30)
日本の皆さま、こんにちは。モンゴル事務所の柴田です。
11月から少しずつ凍り始めたモンゴル中心部を流れるテュール川は、12月に入り、とうとう水の流れが見えなくなりました。表面は完全に凍結してしまったようです。そして凍った川で遊ぶ家族を見かけるようになりました。走ったり、スケート靴やそりで滑ったり、車で走ったり、と、自然が大好きなモンゴル人。零下20度の中でも大人も子どもと一緒になって遊んでいる姿を見ると、なんだか心はぽかぽかと、温かくなります。
さて、モンゴル事務所では昨年同様に、今年も2名のモンゴル人インターンが、1ヵ月半(9月〜10月)こちらの事務所で働いてくれました。今回の記事では、インターン期間を終えた二人のメッセージをお届けします。
●オーガンツェツェグさん モンゴル国立大学国際言語文化学部日本学科4年生
「このインターンシップを通じて、子どもの権利、保護、教育について多くのことを学びました。特に、一番の大きな成果は、以前私は、子どもたちが大好きだと思っていましたが、子どもたちのために何もしていないことに気づいたことです。チャイルドセンターで仕事をしていると、毎日多くのストリートチルドレンが訪ねてきました。その時、チャイルドセンターのスタッフのみなさんは、その子どもたちととてもやさしく話したり、朝ごはんや昼ごはんをつくってあげたり、また学校にちゃんと通っているのかを確かめたり、もしTシャツが汚れていたら洗ってあげたり、まるで自分の子どものように世話をしていました。またそれだけではなく、行政組織と連携して法的支援が受けられるようにしたり、学校と連携して学校に戻れるように支援していました。もちろん家族の関係が元に戻るように保護者に対してカウンセリングするなど、多くの支援方法があることがわかりました。私はその姿を見て、子どもたちのためにと思うだけではなく、実際に何かしたいと強く思うようになりました。最後に、何もかも初めてのことばかりで緊張していた私に、SCJモンゴル事務所のスタッフのみなさんはとても温かく指導してくださいました。心から感謝しています」オーガンツェツェグより
(写真は研修中に見学した第60番学校の子どもたちとの写真です。)
●エンフオトゴンさん モンゴル国立大学国際言語文化学部日本語学科4年生
「インターン期間中、ポジティブ・ディシプリン(PD)の研修に参加することができたことが一番印象に残っています。幼稚園や学校に限らず、家庭や会社などの様々な機関や様々な立場の人が実践できると思いました。このPDを実践することで、お互いの関係がよくなり、さらに仕事の効率も向上すると思います。実は、私自身も家族や友達と接する際に、 PDを意識し、その考え方を実践するようになりました。例えば、私は、毎日4歳の妹を幼稚園に連れて行きます。毎朝、眠くて泣いてしまう妹の着替えを手伝うことは、とても大変なことで、以前はよく怒ってしまいました。でも今は、『おはよう。今日も幼稚園で先生がおいしい料理をつくっているよ。みんなが食べ終わる前に、食べに行こうね』とやさしく話すようになり、妹も進んで着替えをするようになりました。PDは本当に素晴らしいです。日本は現在、大地震のためにさまざまな困難な課題を抱えていますが、モンゴルへの支援を継続しています。これは本当に嬉しいことです。日本の支援で行われているこのようなSCJの事業をモンゴル側も全面的に協力し事業を成功させることが、私たちにできる恩返しかと思います。私の将来の夢は、日本とモンゴルの協力関係を発展させることに貢献することです。特に子どもたちが、楽しく、充実した時間を過ごすことができるように、どのような学習する機会や環境づくりが必要なのか、海外の経験から学び、その実現のために努力していきたいです。子どもの権利実現のために尽力されているセーブ・ザ・チルドレンのみなさんに、心からお礼を申し上げます」 エンフオトゴンより
(ちょうど上の写真の建物は、第60番学校の新校舎です。日本のODAで建てられました。)
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最後になりましたが、インターン期間中、二人は、私たちモンゴル事務所のスタッフを、本当に一生懸命サポートしてくれました。頑張り屋の二人に感謝をしたいと思います。
ウランバートルの柴田より