モンゴル(公開日:2011.06.01)
大人たちが驚いた!子どもたちと一緒につくった啓発ドラマ(2011.06.01)
モンゴル人スタッフからのブログ記事も5回目になりました。
右が私。通称ナラと呼ばれています。
さっそくですが、前回、教育支援を担当するオトゴの記事の中で、子どもたちと一緒につくった啓発ドラマ(*)の話がありましたが、その一部に字幕をつけました。テーマは「教師と親の関係」。5分もない映像なので、子どもたちの演技をぜひ観てください。出演者はもちろん全員子どもです。日本語字幕は00:23あたりから出てきます。
いかがでしたか?
映像の中にあるような教師や親ばかりいるわけではないですが、一般的に子どもたちは教師や親を怖がっています。教師たちは、子どもたちに対していつも、「うるさい!」「座りなさい!」などと言って叩いたりするから、子どもたちは怖くて何も言えなくなります。子どもたちはいつも、思っていることを心のなかにためてしまっているのです。
ですから、今回、この啓発ドラマプロジェクトを通して、日頃、子どもたちが思っていることを自由に表現できる機会をつくりました。テレビで放映された演技の内容は、子どもたち自身が話し合って決めて作っていて、私たち大人は、何も口を出していません。このドラマの演技を通して意見を表明できた子どもが自信を持ったことは、オトゴの記事で触れたとおりです。
この啓発ドラマは、全国のテレビで放映され、DVDにもして各学校に配布されたばかりです。DVDを観た先生たちは、「子どもたちが自分たち大人をこんなに風に見ているのか」と、今は、「驚いて、立ち止まっている・・・」という感じです。これから教師や親が子どもとの関係をどう変化させていくか、ぜひ見ていきたいと思っています。そして、この啓発プロジェクトが、子どもだけでなく、先生も親も助けられる活動になればと思っています。いろいろな問題も、子ども、先生、親、この三者が一緒になって解決をしていくことが良いことだと信じています。
最後になりましたが、私は、人は子どもの時に良い教育を受ける必要があると思っています。大人になってから教育を受けるにはとても時間がかかりますし、大人になると自分の考えに固執し、周りの話を聞こうとしなくなるからです。モンゴル事務所で働く前は、テレビ局で働いていて、政府のトップの人たちなどと話す機会がありましたが、話が通じない人や話を聞こうとしない人がたくさんいて、人は、子どもの時に良い教育を受けなければならないと思いました。私は、今の子どもたちがいい教育を受けて大人になれば、モンゴルはもっと良い社会になると信じています。
ウランバートルのナラントヤより。
「子どものための子ども」NGOの子どもたちと一緒に。私は一番左。
(*)啓発ドラマのこと
「どうあるべき?教師、生徒、親との関係」というテーマのもと、16の学校の生徒たちが、学校で実際に起きている三者の問題を演劇で発表。その中で一番評価された学校が、テレビ放映の権利を獲得するというプロジェクトです。