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モンゴル
(公開日:2013.10.17)

千賀事務局長が、モンゴル首相と対談しました。(2013. 10. 17)

 

日本の皆さんこんにちは。モンゴル事務所の柴田です。10月に入り、ウランバートルの山々が雪化粧を始めました。これから来る長い冬の到来を告げているようです。朝は零下10度近くなる日もありますが、モンゴル事務所の中は、いつもぽかぽかしています。全スタッフが、子どもたちのために頑張っているエネルギーにあふれているからかもしれません。
 

モンゴルの子どもと歌をうたう千賀事務局長

さて、この度、千賀邦夫事務局長が、モンゴルのノロブ・アルタンホヤグ首相と面会し、モンゴルの子どもたちの課題とそれに対するセーブ・ザ・チルドレン支援活動について会談する機会がありましたので、皆さまに報告します。

 
アルタンホヤグ首相(左)と握手を交わす千賀事務局長

2013年10月11日、モンゴル国会議事堂内で会談は行われました。会談に際し、アルタンホヤグ首相は、以下のような2つの優先すべき課題があると述べられました。
1つ目は、子どもへの身体的・精神的虐待や体罰の数が増え、かつ程度が深刻化していること。
2つ目は、安全な水へのアクセスとトイレ環境の問題において、特に地方の学校や寮における施設設備の老朽化などの質の問題が深刻化していること。
 

会談の様子

これに対して、千賀事務局長とモンゴル事務所の豊田光明所長からは、セーブ・ザ・チルドレンの今までの実績を次のようにお伝えしました。
「1994年より、イギリスや日本をはじめ、韓国、スウェーデンなど多くのセーブ・ザ・チルドレンのメンバー国が一丸となり、子どもへの虐待、体罰、ネグレクト、児童労働といった問題から子どもを保護するための直接支援を行いました。それだけではなく、そのような問題が起こらないように予防し、組織的に解決するための法的整備・政策立案や社会福祉サービスシステムの構築に取り組んできました。最近では、緊急時における子どもの保護のための防災・危機管理体制向上の事業も推進しています。
また2012年には、日本政府の支援により、ウランバートル市の4つの地区の3つの幼稚園で、日本の建築分野専門家の助言を得て、子どもにやさしいコンセプトを備えた公立幼稚園のトイレ周辺設備の改修工事を行いました。セーブ・ザ・チルドレンは、以前にも地方の幼稚園や学校のトイレ新築・改修工事をしたことがありますが、これらはモデルとして、その他の幼稚園のトイレ改修工事の際に参考にされています。
このようなモンゴル国内の実績や、セーブ・ザ・チルドレン内に蓄積されている専門的リソースを通じて、私たち組織は十分なノウハウと人材を抱えており、今後も、モンゴル政府の最も頼れるパートナーとして、モンゴルの子どものために尽力を惜しまない所存です。」


株式会社フェリシモから寄贈された「500色の色えんぴつ」を手渡す千賀事務局長
ウランバートル市特別学習センターにて

アルタンホヤグ首相は、モンゴル政府を代表して、「子どものための国家評議会」の代表も務めています。現在、モンゴル事務所では、「家庭における子どもへの身体的・精神的体罰の禁止」が新条項として家族法の改正案に盛り込まれ、国会で採択されるよう政府に積極的に働きかけています。今回のアルタンホヤグ首相との会談が、採択への動きに拍車を掛けるものと期待しています。

私たちスタッフ一同は、モンゴル政府とこのような会談をもてたことを大変誇りに感じています。そしてこれからも、モンゴルのすべての子どもにとって、生きる・育つ・守られる・参加する「子どもの権利」が実現されている社会をめざし、子どもの声に耳を傾け、活動をするとともに、政府への提言活動も進めていきます。

皆さま、これからもご支援のほどよろしくお願いします。


(支援対象の幼稚園で子どもたちと交流する千賀事務局長)

(報告:モンゴル事務所 柴田)
 


 

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