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モンゴル
(公開日:2011.02.01)

子どもにとって心休まる天国のような場所をつくりたい (2011.2.1)

 

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 日本の皆さま、こんにちは。



私はモンゴル事務所のスタッフで、ムンフブルと言います。今回は私より、モンゴルにおける支援活動についてご紹介します。


私は子ども支援の中でも「子どもの保護」の分野を担当しており、セーブ・ザ・チルドレンが運営するチャイルドセンターのチームリーダーを務めています。


《ムンフブルは40歳。モンゴルの大学で、社会福祉の専門分野で一番最初の卒業生》


チャイルドセンターは、家庭の貧困や家族の崩壊から学校へ行けなくなるなど、家族と一緒に安心して暮らすことが出来ないストリートチルドレンを保護し、教育の機会を保障し、自立へ向けて支援をする場所です。平均すると毎日、10人から15人の子どもがやって来て、食事・入浴・洗濯・病気やケガの応急手当、厳しい寒さから身を守る衣服の支給などのサービスを受けることができます。



mclip_image006.jpg《チャイルドセンターに集まった子どもたちと会話するムンフブル→》




センターには2人の社会福祉士がいて、子どもと話をしながら、悩みごとや困ったことに耳を傾け、彼らの抱える問題の解決へ向けて寄り添います。そして私たちが最終的に目指すのは、子どもたちが家族のもとに戻り、一緒に暮らせるようになることです。 






人の輪のなかで、子どもたちは社交性を育み、コミュニケーションが上手にとれるようになっていきます。また、子どもたちの自尊心を育むため、色々な活動を企画をしています。例えば、自分の持つ「子どもの権利」を学ぶ授業、サーカスの技術を学ぶ授業(子どもたちはこの授業が大好きなんです!)などなど。子どもたちの興味に合わせ、音楽や折り紙に取り組んだり、映画鑑賞の時間などもつくるようにしています。




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《←子どもが家庭復帰できるよう、保護者にも働きかけます》


子どもはこれらの経験を通し、いつしか自らの生活を見直し始めます。そして「自分も他の子どもと同じなんだ!」という想いを持つことができたとき、変化していくのです。センターへ来る多くの子どもは、貧しい家庭に生まれ、親のアルコール依存、両親の離婚、学校での差別などつらい経験をしており、強い劣等感をもっています。SCJの活動を通して、その後の人生で大きな心の柱となる、自尊心?自分を大切に思う気持ち?を育み、見守るのがわたしの仕事です 。






ここで働くようになって6年。忘れることのできない多くの子どもとの出会いがありました。結局ストリートに戻り、連絡の途絶えてしまった子どももいますが、自立した今も連絡をしてくれる子どももいます。ある闇市場で出会った17歳の男の子のことは、なかでも強く印象に残っています。初めて出会ったとき、誰も頼れる身内のいなかった彼は、センターの活動に頻繁に来てくれるようになりました。その後彼は'、絵描き'になるという夢を叶え、現在スウェーデンに留学中。最近では稼いだお金を私たちの活動に寄付してくれるようになりました。



 
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DSC08532mm.JPG《センターの様子↑。
前回オデュムンヘの絵の話でご紹介したクリスマス会といった楽しいイベントも企画します》


子どもたちが家族と一緒に、幸せに暮らせるようになること、自分の仕事を見つけて自立をしていく姿を見ることは、私のいちばんの生きがいです。


これからも、子どもたちの持つ力を信じ、子どもたちの話をよく聴き、子どもたちにとって、このセンターが心休まる天国のような場所であるよう心がけながら、チャイルドセンターを運営してきたいと思います。


***


2010年11月からモンゴルのブログでは、新シリーズとして、モンゴル事務所で働く各スタッフからのメッセージをお届けしています。モンゴルの子どもたちの様子、活動の報告のみならず、スタッフのSCで働く生きがい、またはお国事情・文化の紹介に至るまで幅広くモンゴルを紹介して、みなさんにモンゴルの空気をお届けできれば幸いです。 






 

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