モンゴル(公開日:2016.08.17)
【「学びの基礎力」プロジェクト5】事業の拡大に向けて
ウランバートル市のゲル地区にて実施している小学校新入生のための「学びの基礎力」プロジェクト(事業の詳細は、過去のブログ記事参照)は、2016年3月30日から2期目に入り、事業の拡大に向けて様々な活動が実施されています。今回のブログ記事では、3月からの進捗状況をお伝えしたいと思います。
1.第2期事業の力点
3年計画からなる本事業の初年度は、2015年3月末から2016年3月にかけて実施され、モデル校12校において、以下のテーマについて研修教材の開発を行いました。
●事業運営の基盤強化及びステークホルダーとの連携強化
●教職員の能力強化
●学校組織体制の構築
●保護者と学校の連携強化
その後、これらの教材を実際に使用しながら教員研修を行うとともに、政策提言につなげるための啓発活動を行ってきました。
3年計画の2年目にあたる今期事業では、第1期の成果の「強化・拡大」に力点を置き、研修内容の見直し・強化と、対象校の拡大(12校から24校へ)を通して事業モデルを確立させ、改良した研修教材や第1期目で得られた教訓などに基づいてフォローアップ研修(1期目対象校)と新規研修(2期目対象校)を行っています。
2.新対象校12校の選定と準備
3月30日に第2期事業が始まってすぐに、対象地区の教育課職員と会議を開き、新たな対象校の絞り込みを行いました。各地区の教育課は第1期事業から密に連絡をとってきたカウンターパートです。実際にプロジェクトスタッフが各校を訪問して管理職員と会議を開き、また、授業の観察を通して、新たに対象校12校を選出し、第1期目の12校とあわせて、計24校の事業対象校が選定されました。その後、全対象校が集まって第1期目の学びや今後のステップなどを確認し、各対象校がそれぞれイニシアティブを持てるよう、既存の対象校と新たに選定された対象校をペアリングし(第1期目の学校がメンターとしての役割を担います)、計12組のペアを結成しました。今後はそれぞれのペア学校の教員たちが互いに学びあい、定期的に開催される定例会にて、それぞれの経験を共有することで、事業活動の強化と拡大を行っていく予定です。
また、新対象校12校に対して開催された事業説明会では、それぞれの対象校が、新入生のための学習環境とそれを支えるための体制に関する6つの要素(?校内規則?学習環境?人事?教授法?保護者との連携?地区行政組織との連携)において事業開始時の自己評価を行いました。そして、どの要素が足りていないか、足りていないとすればそれはなぜかを分析した後、各学校の持つ良いところを伸ばして、不十分なところを補っていくための行動計画について発表しました。各要素について、1〜5点(点数が上がるほど対応が整っている)で点数化していったこの自己評価において、新対象校12校の点数を平均してみると、以下のようになり、教授法の点数は全体的に高く、逆に地区行政組織との連携は十分ではないと認識している学校が多いことが分かりました。
3.研修用教材の見直しと研修の実施
本事業で使用する研修教材は、モンゴル教育文化科学省やウランバートル市教育課、対象地区教育課、モンゴル国立教育大学や国家教職員育成機構等の職員らが編集に携わり、改訂作業を行なうことにしました。その作業の一環として、3月から4月にかけて、実際に教材を使用した教職員や保護者たちの参加のもと、研修教材見直しワークショップが行われました。
6月には、教材の改訂版が出来上がり、学期末で忙しい教職員のスケジュールを調整しながら、2回目の研修を実施しました。6月中旬から8月まで学校は夏休みに入るため、その間に全ての教材を改訂し、新学期が始まる9月までに関連する研修を実施し、教職員一丸となって新入生受け入れ態勢の準備を整えていきます。
本事業の進捗は、今後も定期的にブログでお伝えしていきますので、引き続き、皆様の温かいご支援のほど、宜しくお願い申し上げます。
本事業は、皆さまからのご支援と、日本NGO連携無償資金協力の助成を受けて実施しています。
(報告:モンゴル駐在員 岡本 啓史)
1.第2期事業の力点
3年計画からなる本事業の初年度は、2015年3月末から2016年3月にかけて実施され、モデル校12校において、以下のテーマについて研修教材の開発を行いました。
●事業運営の基盤強化及びステークホルダーとの連携強化
●教職員の能力強化
●学校組織体制の構築
●保護者と学校の連携強化
その後、これらの教材を実際に使用しながら教員研修を行うとともに、政策提言につなげるための啓発活動を行ってきました。
3年計画の2年目にあたる今期事業では、第1期の成果の「強化・拡大」に力点を置き、研修内容の見直し・強化と、対象校の拡大(12校から24校へ)を通して事業モデルを確立させ、改良した研修教材や第1期目で得られた教訓などに基づいてフォローアップ研修(1期目対象校)と新規研修(2期目対象校)を行っています。
2.新対象校12校の選定と準備
3月30日に第2期事業が始まってすぐに、対象地区の教育課職員と会議を開き、新たな対象校の絞り込みを行いました。各地区の教育課は第1期事業から密に連絡をとってきたカウンターパートです。実際にプロジェクトスタッフが各校を訪問して管理職員と会議を開き、また、授業の観察を通して、新たに対象校12校を選出し、第1期目の12校とあわせて、計24校の事業対象校が選定されました。その後、全対象校が集まって第1期目の学びや今後のステップなどを確認し、各対象校がそれぞれイニシアティブを持てるよう、既存の対象校と新たに選定された対象校をペアリングし(第1期目の学校がメンターとしての役割を担います)、計12組のペアを結成しました。今後はそれぞれのペア学校の教員たちが互いに学びあい、定期的に開催される定例会にて、それぞれの経験を共有することで、事業活動の強化と拡大を行っていく予定です。
また、新対象校12校に対して開催された事業説明会では、それぞれの対象校が、新入生のための学習環境とそれを支えるための体制に関する6つの要素(?校内規則?学習環境?人事?教授法?保護者との連携?地区行政組織との連携)において事業開始時の自己評価を行いました。そして、どの要素が足りていないか、足りていないとすればそれはなぜかを分析した後、各学校の持つ良いところを伸ばして、不十分なところを補っていくための行動計画について発表しました。各要素について、1〜5点(点数が上がるほど対応が整っている)で点数化していったこの自己評価において、新対象校12校の点数を平均してみると、以下のようになり、教授法の点数は全体的に高く、逆に地区行政組織との連携は十分ではないと認識している学校が多いことが分かりました。
3.研修用教材の見直しと研修の実施
本事業で使用する研修教材は、モンゴル教育文化科学省やウランバートル市教育課、対象地区教育課、モンゴル国立教育大学や国家教職員育成機構等の職員らが編集に携わり、改訂作業を行なうことにしました。その作業の一環として、3月から4月にかけて、実際に教材を使用した教職員や保護者たちの参加のもと、研修教材見直しワークショップが行われました。
6月には、教材の改訂版が出来上がり、学期末で忙しい教職員のスケジュールを調整しながら、2回目の研修を実施しました。6月中旬から8月まで学校は夏休みに入るため、その間に全ての教材を改訂し、新学期が始まる9月までに関連する研修を実施し、教職員一丸となって新入生受け入れ態勢の準備を整えていきます。
本事業の進捗は、今後も定期的にブログでお伝えしていきますので、引き続き、皆様の温かいご支援のほど、宜しくお願い申し上げます。
本事業は、皆さまからのご支援と、日本NGO連携無償資金協力の助成を受けて実施しています。
(報告:モンゴル駐在員 岡本 啓史)