日本/東日本大震災/子どもの保護(公開日:2013.03.28)
さくら公園が旗でいっぱいに!(2013.03.28)
宮城県石巻市では、多くの公園が震災の影響を受け、子どもたちの遊び場や居場所が限られています。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下:SCJ)は、子どもたちが安心して遊べる場所を提供するために、石巻市内の4つの公園整備事業を行ってきました。
2012年5月13日にオープンしたさくら公園は、社会福祉法人「夢みの里」とのパートナーシップにより子どもの声を反映した公園づくりを進めてきました。
■子どもたちの絵を公園に飾りたい!
昨年5月のオープニングイベントでは、子どもたちがすてきな絵を公園のために描いてくれました。これらの絵をどのように公園に飾るか、東北復興支援機構(以下 TRSO)にご相談したところ、絵本作家でありアーティストである荒井良二さんが被災した宮城県沿岸部の街を訪問しながら行っているワークショップがあることがわかりました。この活動では、荒井さんが即興的に描いた絵を基に「ふらっぐ」(旗)を製作し、各地で飾っているということでした。
そこで、今回、「さくら公園」では、子どもたちが5月に描いた絵を生かしつつ、子どもたちと荒井良二さんが新たに石巻の「ふらっぐ」を一緒につくり、子どもたちの絵を旗として飾ろう!ということになりました。
■みんなで「ふらっぐ」(旗)を作ろう!
荒井さんとのワークショップは、2012年12月16日に行われ、子ども22名、大人11名の参加者が集まりました。
当日は、「ふらっぐ」で会場(鹿妻南コミュニティーハウス 心の家)の中も外も素敵な雰囲気になりました。
荒井さんが、「上を見上げるようなイメージの絵、言葉や絵を描いてみよう!」とテーマを決めると…♪
子どもたちの描いた絵は、その場でどんどん壁に貼られていきます。
子どもたちも「描くの楽しい!!もっと描く!」といいながら、何枚も何枚もスケッチブックに太陽、風船などの「上を見上げる」をテーマにした絵や言葉を描いてくれました。
荒井さんも、こどもたちの絵や言葉を見ながらイメージを膨らませ、どんどんキャンバスに絵を描いていきます。
みんなが描いてくれた絵は、「ふらっぐ」になってさくら公園や鹿妻小学校にも飾られることになりました!正方形の大きなふらっぐは、荒井さんが描いたもので4種類、三角の小さなふらっぐは、子どもたちが描いたものを100枚印刷しました。
■いよいよ、子どもたちの絵が公園を飾る日がやってきた!
さくら公園のフェンスの外周はみんなの「ふらっぐ」で埋め尽くされました。
ふらっぐは、さくら公園にちなんでさくらの絵、上を見上げるテーマで書いた絵は、風船、ロケットなどカラフルなふらっぐでいっぱいです!!
荒井さんの絵は、車の通る道路に面しているフェンスを飾っています。
2月には、「ふらっぐ」が完成し、さくら公園に設置しました。
TRSO、夢みの里、SCJのスタッフが、順番に飾っていると近所に住んでいる方も、「公園が明るくなったね!」と声をかけてくださいました。
だんだん春も近づいてきましたね。
「ふらっぐ」いっぱいで、さらに明るくなった、みんなのさくら公園にぜひみなさんで遊びに来てください!
(仙台事務所 飯部)