日本/東日本大震災/子どもの保護(公開日:2012.10.30)
9月・10月 陸前高田市と大船渡市での学童保育指導員研修(2012.10.30)
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)では、学童保育施設指導員が自分達や子どもたちのためにスキルアップができるよう、様々なサポートを行っております。SCJスタッフが陸前高田市と大船渡市(以下、気仙地区)学童を訪問し、指導員の方々とお話しをした際、「以前、救命救急講習を受講した後、学童での事故に素早く対応することができたので、また受講したい」「発達障がい児、またはその可能性のある子どもたちの対応に困っているので、研修の機会があれば嬉しい」といった声がありました。そのような声を受けて今回、気仙地区学童保育連絡協議会の指導員部会と共同で「救命救急講習」と「発達障がい児の対応」についての指導員研修を企画しました。
◆「救命救急講習会」
9月11日(火)大船渡市「福祉の里センター」にて大船渡市25名、陸前高田市5名の指導員が参加して「救命救急講習会」を開催致しました。講義と実技の3時間の取り組みに、指導員は熱心にメモをしたり、確認したりする姿が見られました。
人口呼吸をする際、怪我人(人形)の中になかなか空気が入らず苦労している方が大勢いらっしゃいました・・・
最後に講習会のまとめとして、3人の指導員さんの寸劇があり、身振り手振りを交えて楽しく演じ、とても和やかな講習会になりました。
<参加した指導員の声>
・AEDは良く目にするけど、実際使うとなると不安だったが、良くわかって良かった。
・AEDが使えない場合があることや、判断して指示してくれるものとは知らなかった。参加して良かった。
◆「発達障がい児の対応について」
10月3日水曜日に、前多治雄先生(*)に講師としてお越し頂き、気仙地区指導員を対象に「発達障がい児の対応について」というテーマで講義して頂きました。当日は合計32名(大船渡市24名、陸前高田市8名)の指導員が参加しました。
「トマス・エジソン」や「レオナルド・ダ・ヴィンチ」など、発達障がいを持っているが、偉大な功績を残した有名人も大勢います。社会が“困った人”と捉えると本人を傷付け、状態を悪化させることにも繋がるため、周囲がいかに受け入れていくかが重要であるとお話頂きました。
<参加した指導員の声>
・今までの研修の中で一番分かり易くお話しして頂いたため、参加して良かったです。
・指導員研修は本当に大切だと感じています。他の学童の指導員が集まる機会でもあり、
各学童が抱えていることを相談できる場にも繋がっていると思います。
SCJでは、今後も指導員さんのニーズに応え、スキルアップできるような指導員研修のサポートを行っていきたいと思います。
大船渡市消防署消防士の皆様、前多先生、調整して下さった気仙連協指導員部会の皆様、ありがとうございました。
(報告:遠野事務所 釜台・鈴木)
(*)前多治雄先生:岩手県立中央病院小児・周産期センター長・医療研修部長。毎週水曜日10時〜16時まで東日本大震災津波被害による子どもたちの心のケアに対応するため、児童家庭支援センター大洋にて相談や診察を行っている。