日本/東日本大震災/子どもの保護(公開日:2015.11.05)
【岩手:学童(9)】学童保育での防災避難訓練実施!〜宮城県石巻市から〜
宮城県石巻市で放課後児童支援員等(以下、学童指導員)が企画した、放課後児童クラブ(以下、学童保育)での避難訓練にお邪魔してきました(子ども37名、学童指導員5名参加)。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)では、震災以降、学校再開後の子どもたちの放課後の居場所づくりの一環として学童保育に対するサポート事業を行っています。その事業の一つに「楽しく学べる防災教育」として、2012年から岩手県・宮城県の子どもたちや学童指導員と一緒に活動してきました(詳しくは、こちら )。
◆「何かあった時 対応できるために」
14時半から子どもたちが学童保育に「ただいま〜」と続々帰ってきます。15時になると「あっ!大変!地震だ!!」と学童指導員さんの声が部屋に響き、緊張感が漂います。子どもたちは一斉に机の下に避難。揺れが収まると学童指導員さんが、ラジオで情報収集。「津波警報だ!小学校家庭科室に避難します!」と学年毎に並ばせて子どもたちが防災ずきんを着用しているのを確認し、学童指導員が人数確認。順番に子どもたちが家庭科室に移動しました。その間に、学童指導員さんは非常用持ち出し袋や救急キットを準備するなど各自役割分担を元に動いていました。
机の下に避難
学童保育指導員が先導し、1年生から順番に避難
家庭科室に移動すると、子どもたちの緊張感も和らぎ、ほっと一息。
ここからSCJも学童指導員と一緒に、有事に備えて防災について学びました。
?『なまずの学校』
「腕を怪我した時に使うものは?」紙芝居の問題を読んで、回答をカードから選んでいきます
?『紙コップづくり』
「やったことある!」「教えてあげるね」最後はビニール袋を被せて実際にお茶を飲みました
非常用持ち出し袋に入っていた保存食が今日のおやつ。「やっぱチョコ味がうまいな〜」と満足気。
全部で約1時間のプログラムでしたが、防災教育キットを使ったゲームでは子どもたちも大盛り上がり。途中、小学校の校長先生も視察に来ていました。今回の避難訓練は、学童保育側で日程調整や小学校へ施設利用を申し出た結果実現しました。こうした小学校と学童保育の連携は、2014年にまとめた調査結果でも求められています(詳しくは、こちら )。今回の取り組みが、子どもたちが安心して生活できる環境づくりの一つの取り組みとして、参考になればと思います。
(報告:東京事務所 鈴木)