日本/東日本大震災/教育(公開日:2013.04.16)
「分解ワークショップ」ソニー・サイエンスプログラム@仙台二華高等学校(2013.4.16)
3月23日(土)にセーブ・ザ・チルドレンとソニー株式会社(以下ソニー)の協働プロジェクト「RESTART JAPAN」の支援により、仙台二華高等学校でソニー・サイエンスプログラムが開催されました!
仙台二華高等学校・仙台二華中学校の生徒・先生たち36名を対象に「分解ワークショップ」が行われました。
今回のソニー・サイエンスプログラムは、2012年7月に行われた科学イベント「仙台・宮城サイエンスデイ」にて仙台二華高等学校地学部のみなさんの発表が「RESTART JAPAN」に表彰され、その副賞として開催されました。
分解ワークショップは、普段、何気なく使っている電気製品を違う角度から見つめてもらい、通常は禁止されていますが、ソニーの現役エンジニアの指導のもとに特別に分解して「部品」に戻すことで、製品(モノ)の仕組みに興味を持ってもらい、同時に工具の使い方も学んでもらうことを目的に、お台場にあるソニーの科学館「ソニー・エクスプローラサイエンス」等で行われているプログラムです。
2人1組になり1台のノートパソコンVAIOを分解する今回のプログラム、さっそくその様子をお伝えします。
分解ってどういうこと?分解カルテの記入
まずは、分解博士こと金子金次先生から、「分解」についての講義を受けます。
『「分解」は元に戻せるが「破壊」は元に戻すことができない、ぜひ今日は「分解」を楽しんでください』と金子博士からお話しがありました。
それからいよいよVAIOの動作確認と分解カルテの記入です。分解ワークショップには実際に動作可能なVAIOを使用します。
VAIOという名前の由来は、V(Visual)、A(Audio)、I(Intelligent)、O(Organizer)からきているそうです、みなさんご存じでしたか?
分解する前に自分が分解するVAIOの型番、シリアルナンバー、それからVAIOに使われているネジの本数を予想して分解カルテへ記入していきます。
いよいよ工具を使って分解開始!
分解博士から工具の使い方や注意事項を聞いてから、裏面のバッテリーを外していよいよ分解のスタートです。どこから分解するのかは生徒たちの考え次第で自由に進めて行きます。
今回も多賀城市にあるソニー仙台テック、白石市にあるソニーセミコンダクタ白石蔵王テック、それから東京からソニースタッフのみなさんが分解博士としてサポートにきてくれました。
分解博士からアドバイスをもらいながら生徒たちは一心不乱に分解を進めていきます。
液晶ディスプレイの仕組みを解説
分解作業も半ばに差し掛かった頃、実際の動作が確認できる液晶ディスプレイを、東京から駆けつけた石川博士が全員の前で分解し、その仕組みとディスプレイの裏側にある三種類のシートの役割を解説。生徒たちは皆、興味津々でした。
ここからは最終追い込みで工具の使い方にも慣れてきた生徒たちはどんどん分解していきます。
分解博士ジュニア 認定証授与式
分解を終え気になった部品を顕微鏡で観察し、それぞれの部品をリサイクルできるように「基板」、「プラスチック」、「金属」、「その他」に分別しました。授業の最初に予想したネジの数の答えが出て、「こんなにネジが使われているの?!」と驚いている生徒たちもいました。
すべての参加者には「分解博士ジュニア認定証」が金子博士から授与されました!
また、ネジの予想本数と実際に使われていた本数が近かったニアピン賞の人には、特製のドライバーセットがプレゼントされました!
金子博士は「分解をする前と後では、生徒たちの目の輝き方が違った。製品(モノ)の仕組みを知ることはいかに楽しいか気づいてくれたのでは。今回の経験を今後に役立ててほしい」と語っていました。
RESTART JAPANは、2013年度もソニー・サイエンスプログラムの開催をサポートし、子どもたちが楽しく科学に触れる機会を提供していきます。
※VAIOはソニー株式会社の登録商標です。
【2012年度に行われたソニー・サイエンスプログラムの様子】
「発電・蓄電ワークショップ」@多賀城市立山王小学校・城南小学校
「植物原料プラスチックでストラップをつくろう!」@石巻市立渡波小学校
「分解ワークショップ」@学都仙台・宮城サイエンスデイ
「つくってわかる。3Dワークショップ」@東松島市立大塩小学校
(報告:仙台事務所 宮川淳)