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日本/東日本大震災/教育
(公開日:2012.07.30)

感謝の気持ちを忘れず、進路を実現したい〜「キリンSCJ『絆』奨学金」贈呈式(2012.07.30)

 

「キリンSCJ『絆』奨学金」 は被災地の将来の発展を支える子どもたちの学びの機会を大切にしたいと願うキリングループと、世界中で子どもの権利が実現される社会を目指すセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下SCJ)が、岩手・宮城・福島県内の県立農業高等学校及び県立高等学校の農業関係科目を履修している高校生を対象に、協働で実施しているものです。2011年10月31日より奨学金給付を開始しています。

6月22日、117名の受給生が通う福島県立双葉翔陽高等学校で奨学金贈呈式がサテライト校として間借りしているいわき明星大学で開催されました。
昨年度、双葉翔陽高校は東日本大震災や原発事故で被災して以来、生徒たちは4つの学校に分かれて勉学や部活に励んできました。転居生活を続ける生徒や、現在も親元を離れたまま寮生活を送っている生徒も多くいます。学校も2回の移動を余儀なくされましたが、本年度からはいわき明星大学のキャンパスで学校を1つに集約することができ、新たなスタートを切っています。



式当日、協和発酵キリン 執行役員 コーポレートコミュニケーション部長の諸富滋様から生徒へ、「4つの学校に分かれ、違う環境で複雑な気持ちで学校生活を送っている中だとは思いますが、たった一度しかない高校生活を、ぜひ仲間と一緒に充実した生活を送り、東北の農業の将来を担って、再生していってもらいたい」と激励のあいさつをいただきました。



生徒を代表して生徒会長の杉本量さんは、「翔陽の仲間はこの状況に屈することなく、毎日勉学やスポーツに励み、充実した学校生活を送っています。進路実現に向けて、この奨学金を大切に使わせていただきます。そして、将来支援してくださった人に恩返しができるように、社会に貢献していきたいです。」と夢を語りました。



渡辺譲治校長からは、「新たなスタートを切ってから3カ月がたち、生徒達も落ち着き環境が整ってきました。以前のような当たり前の学校を目指している中、実習も始まり、座学だけでなく実技に根差した活動もできるようになりました。こんな状況だからいいや、ではなく、逆にこんな状況だからこそ自分の目標をもって、様々なことに勇気をもってチャレンジ、生活していくことが支援してくださる方々への最大の恩返しです。奨学金をぜひ有効に使ってください。」と受給生に対しメッセージをいただきました。



東日本大震災は、地元の農業にも大きな打撃を与えただけではなく、将来農業を志す高校生たちの教育環境にも大きな困難をもたらしました。そのような背景より、「キリンSCJ『絆』奨学金」は、キリングループの「復興応援 キリン絆プロジェクト」活動の一環として、SCJと協働で設立されました。
SCJはキリングループと協働で、将来農業を志す生徒の皆さんが学業に明るい未来を見出せること、東北地方の主要産業である農業の未来を担う人材育成に貢献していくことに、今後も奨学金事業を通じて取り組んでまいります。

(報告:広報 三輪 喜則)


 

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