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日本/東日本大震災/教育
(公開日:2015.11.25)

東日本大震災復興支援・奨学金事業 活動報告(2015年)

 

東日本大震災では、東北の主要産業である水産業と農業が大きな被害を受けました。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、青森・岩手・宮城・福島県で水産業や農業を学んでいる高校生が、経済的な理由で学業を諦めることがないように、そして将来地域の産業を担っていけるようにと、給付型奨学金を提供してきました。

【サントリー・SCJ水産業復興奨学金】
青森・岩手・宮城・福島、4県7校の水産高校と水産業に関連する学科に在籍する生徒を対象とし、2011年度は一時金を給付し、2012年度からサントリー・SCJ水産業復興奨学金として、これまでに延べ2424人へ奨学金を給付しました。2016年度も本奨学金は継続します。

【農業関連の高校を対象とする奨学金】
岩手・宮城・福島、3県21校の農業高校と農業に関連する学科に在籍する生徒を対象とし、2011年度から2013年度は「キリン・SCJ『絆』奨学金」、2014年度はセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン独自の資金で「SCJ『絆』奨学金」として、4年間で延べ2027人へ奨学金を給付しました。本事業は2015年3月をもって終了しました。


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セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、奨学金贈呈式を開催したり、学校行事に参加したりして、高校生との交流を図ってきました。2015年3月には、2校の卒業式に出席してきました。

■岩手県立宮古水産高等学校
時折小雨が降るなかの卒業式。卒業生110名のうち24名が本奨学金の受給生です。生徒代表の挨拶では、「どんな困難にぶつかってもあきらめず、夢をもって、夢に向かって努力をして、夢をかなえて欲しい。夢は宝物です」という言葉が、在校生に送られました。
奨学金を受給した生徒の保護者から、
「漁師をしているんですけど、自宅は全壊、漁船も漁具もすべて失いました。奨学金をいただけて、本当によかったです。ローンを返済しながら生活していますが、奨学金は子どもの進学のためにと貯金しました。卒業後も、本人が学びたいことをさせられます。ありがとうございました」
と声を掛けていただき、給付型奨学金の意義を確認することができました。



■福島県立相馬農業高校
相馬農業高校では、48名の奨学金受給生が卒業しました。その中で、3年間奨学金を受給していた生徒とその保護者とお話しました。
「中学校のときは震災でいろいろなことがあって、長く感じました。高校の3年間は、短く感じました。一番印象に残っているのは、販売実習です。新聞社などの取材インタビューをよく任されたので、人前で話すことに自信がつきました。高校卒業後は、管理栄養士になるために、仙台の大学に進学します」(生徒)
「海岸から800メートルのところに自宅があり、津波で田んぼもすべてダメになりました。奨学金は、大学進学のために貯金できたので、とても有り難かったです」(保護者)



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農業高校の生徒を対象とする「SCJ『絆』奨学金」が2015年3月で終了する際に、奨学生に「5年後の自分のイメージ」と「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンへのメッセージ」を書いてもらいました。少しご紹介します。
 

 


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高校生の皆さんの夢が叶いますように!

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、皆さんの夢が実現するように応援しています。

(遠野事務所:藤原 和歌子)


 

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