日本/東日本大震災/教育(公開日:2014.12.16)
金属の板からいろんな形のうつわができたよ!〜おもしろびじゅつ教室in東北〜@福島県南相馬市立上真野小学校(2014.12.16)
2014年10月24日(金)、仙台市立東六郷小学校 に続き、サントリーグループの東日本大震災復興支援活動「サントリー東北サンさんプロジェクト」の一環として、「サントリー&日本工芸会『おもしろびじゅつ教室in東北』」が南相馬市立上真野小学校にて開催されました。今年初めての取り組みとなった「金工」の授業。みなさんは「金工」と聞いてどんなものを思い浮かべますか?とても身近にありながらもなかなか出会うことのない「金工」の世界、今回は南相馬市立上真野小学校の5年生の子どもたちが体験した様子をご紹介いたします!
■金工ってなんだろう?■
「金工」とは金属を使ってつくる工芸品のことです。金属は私たちの身の回りにたくさん存在しています。スプーンにフォークなどの食器、ビルの鉄骨やパイプ椅子に学校の机の足、金や銀の指輪にネックレスなどのアクセサリーも金属です。当日は金工作家の大角幸枝先生と萩野知子先生を講師に迎え、金工の世界について教えていただきます。
講師の先生に用意していただいた金銀などの金属の見本を実際に手に取って、種類や特徴を感じ取ります。
■木槌で叩いてうつわづくりに挑戦■
はじめに大角先生から金工についてのお話しをいただいた後、いよいようつわづくりです。子どもたちがそれぞれ考えてきたデザインを直径12cmの錫(すず)の円板にボールペンで書き写し、その線に沿って、釘を金槌で打ったり、尖った先の道具を使用して文様を描いたりしていきます。
文様がついた後は木槌を使って錫の円板をたたいてうつわの形にしていきます。
錫はたたくとうすくのびて広がるという性質を持っていて、今回はその性質を感じながらうつわづくりに挑戦です。
まずは大角先生の技を見て、子どもたちも挑戦!木槌を打つ音が教室中にカンカン!カンカン!と響きわたり、子どもたちもリズム良く、夢中になって好きなうつわの形にしていきます。
砂袋の上でたたいていくと平らな板の形が次第に変わっていきます!
また、テーブルの上でたたいたりと、それぞれ思い思いの形にしていきます。
たくさんの素敵な文様と形のうつわができあがりました!
〜子どもたちの声〜
・先生がやさしくおしえてくれたのでうまくできた。先生がたはどうやってうまくつくっているのか知りたい。
・金工のこともちょっと知った。おもしろかった。
・最初はむずかしかったけども先生方の指導でとてもわかりやすくて楽しかったです。
・デザインからどんどんまげていって少しむずかしかったけど、とてもいい体験ができて良かったです。また機会があればやりたいです。
金属の固い円板から数十分後には思い思いの文様が入った、世界に一つだけの“オリジナルうつわ”。子どもたちはお家でどのように使用するのでしょうか。講師の方々との会話や技に直接触れながら伝統工芸を学ぶ体験は、「おもしろびじゅつ教室」ならではの醍醐味です!
次は「陶芸」の授業の様子を報告します。次回もお楽しみに!
(報告:仙台事務所 菅原絵美・早坂貴文)