日本/東日本大震災/教育(公開日:2012.10.05)
震災復興の想いを込めて舞う〜いわきの伝統文化“じゃんがら念仏踊り”(2012.10.05)
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下、SCJ)は、ソニー株式会社と協働で、東日本大震災の被災地の子どもたちの支援のために設立したRESTART JAPANファンドの活動の一環として、次世代を担う子どもたちの夢やチャレンジをサポートする“夢実現プロジェクト”を展開しています。
2012年6月1日から、“夢実現プロジェクト”第1期の助成を受ける団体が、順次活動を開始していますが、その中の1つ、福島県内の高等学校の課外活動で、“じゃんがら念仏踊り”に取り組む福島県立いわき海星高等学校『チームじゃんがら』が、小名浜港で開催された、“練習船福島丸一般公開イベント”にて、じゃんがら念仏踊りを披露しました。
じゃんがら念仏踊りは、江戸時代から受け継がれてきた伝統文化であると共に、亡くなった方を供養する踊りでもあります。 いわき海星高校の『チームじゃんがら』は、この地に根付く伝統文化の継承を目的として、2010年10月に設立。地元を中心に活発に活動していました。そして設立から1年余りが経ったおり、東日本大震災が発生。津波によって踊りのために必要な太鼓などは流されてしまいましたが、震災後も地域の復興と犠牲者の鎮魂の想いを込めて活動を続けています。現在では、いわき市主催の復興祭、社会福祉協議会大会や、地元の小学校などで舞っています。また日本各地から出演依頼が殺到して、遠征のたびにかかる旅費の工面に苦労するようになったため“夢実現プロジェクト”では遠征の旅費を中心に支援させていただきました。
情報通信科にて無線工学を学んでいる『チームじゃんがら』の戸田優作さんは、「じゃんがらではいろいろな地域のイベントに呼んで頂き、出場することができました。これからも地元の小学校などでじゃんがらを披露し、伝統文化を身近なものにしたい」と話してくれました。
『チームじゃんがら』のメンバーは、じゃんがら念仏踊りを通じて、地元に根付く伝統文化の継承や踊りを見る方たちへ勇気と希望を与えることが出来ればと願っています。熱く燃えるような感情を抱かせるじゃんがらを受け継げるよう、日々練習にはげんでいます。
RESTART JAPANファンドの“夢実現プロジェクト”が、少しでも子どもたちが夢に近づく助けになればと願っています。今後も本サイトで、助成支援団体の活動の様子をお伝えしていきます。
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(報告:広報 三輪 喜則)