日本/東日本大震災/教育(公開日:2014.08.18)
「光通信手づくり実験!」
学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ (2014.08.18)
7月20日、第7回目となる学都「仙台・宮城」サイエンス・デイが行われました。今年はメイン会場の東北大学川内北キャンパスの他に、サブ会場として東北大学カタールサイエンスキャンパスホールでも開催されました。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンとソニー株式会社で協働で立ち上げた「RESTART JAPAN ファンド」の支援のもと、今年で3回目参加となるソニー・サイエンスプログラムのワークショップをサブ会場の東北大学カタールサイエンスキャンパスホールにて開催しました。今回は昨年とは少し違った当日の様子をお届けします。
■サイエンスデイ for ガールズ■
日本の理系大学やエンジニアの世界では男性と比較するとまだまだ女性が少ないのが現状です。そこで今回は「女性エンジニア」という職業に興味をもってもらうために女子のみを対象に開催しました。内容は昨年と同様ハンダを使い、光で音楽を送受信できる光通信機の作製と実験です。光の性質や光通信のしくみをいろいろし調べ、光通信や電子回路のしくみ、眼に見えにない赤外線通信や光の屈折特性、LEDとレーザー光の違いなど科学の面白さやものづくりの楽しさを女性のスタッフと一緒に体験します。
メインの講師もサポートスタッフも女性!参加した子どもたちも、スタッフも少し緊張気味のスタートです!
「光通信機づくり実験」の醍醐味はハンダづけ。初めてハンダに触る子も、初めてではない子も、慎重にハンダづけを行っていきます。
全ての参加者にソニーの女性スタッフや東北大学理工学部の女子学生がつき、丁寧にサポート♪
光通信機が完成の頃には、参加した子どもたちの表情は緊張の「き」の字も感じさせないほど嬉しそうにし、実験に入っていきます。
送信機から光を送り受信機の音楽が鳴った瞬間、どのテーブルでも歓声と拍手が巻き起こっていました!
■現役女性エンジニアトークセッション■
実験が無事に終了した後は、ソニーの女性エンジニアや理工学部の女子学生、さらに女性教授からお話を聞きます。どんなことをしているのか、どうしてこの道を選んだのか、子どもたちへのメッセージ。どの方もたくさん素敵なお話をしてくださりました。
「理科が小さい頃から好きでした。高校の時、先生に科学の力が人をつなぐと言われて工学部に入りました。科学は社会に役立たせることができることを信じながら勉強しています。」「科学を勉強していて、人間が知らないこと、できないことがたくさんあることに気づきました。不可能なことを可能にしたり、知らなかったことを知ることができるのが科学のおもしろさです。その科学の力で人間、社会を幸せにすることがたくさんあることを知ってほしいです。」と科学の素晴らしさや重要性を子どもたちに伝えていました。
お話が終わった後は子どもたちから「理科が好きだけど点数があがらない、どうすればいいですか?」との質問もあり、「失敗を恐れず、何にでも挑戦してほしい。繰り返し同じ問題をやってみることもいいかもしれない」とのアドバイスも伝えていました。
参加した子どもたちからは「普段は文系。本ばかり読んでいる。でも今日は楽しかった!」「理科は大好き!ハンダゴテも持っている。」と様々な声をきくことができ、今回の学都「仙台・宮城」サイエンス・デイは無事終了です。
「RESTAR JAPAN」では今後も復興支援の一つとしてソニーサイエンス・プログラムの開催を行い、子どもたちが未来を考えるきっかけづくり応援していきます。
(報告:仙台事務所 菅原絵美)