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日本/東日本大震災/教育
(公開日:2012.11.15)

「元気に頑張っていることを全国へ発信したい!!」@宮古水産高校文化祭(2012.11.15)

 

「まだまだ、支援は必要ですが、元気に頑張っていることを全国へ発信したい.」宮古水産高校の在原 眞校長先生は話されていました。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、サントリーホールディングス株式会社のご協力により、東日本大震災で被災した子どもたちへの支援の一環として「サントリー・SCJ水産業復興奨学金」を設立し、東北の水産高校に通う高校生達を応援しています。2012年10月28日に奨学金を受給している生徒たちが通う『宮古水産高校』の文化祭を訪問しました。生徒たちが生き生きと学校生活を送っている様子をお伝えします。


 

 
玄関前では色鮮やかで大きな大漁旗が私たちの目を引き付けました。
文化祭当日は小雨も降る肌寒い一日でしたが、宮古水産高校の生徒たちは、笑顔で迎え入れてくれました。

 
「カッターの実習が、重くて大変だったけど楽しかった。

これから栽培コースで実習するのが楽しみ。」

と話してくれた受付係の北舘さん(1年生)







 

「もともと、船に興味があって海洋技術科を選びました。」

と話してくれた北舘君(左:1年生)


「今日は、ファッションショーがおススメです。」

と教えてくれた北村君(右:1年生)








北村君がおススメのファッションショーは、製作にとても時間がかかったことが伺えるとても凝ったデザインの素敵なドレスをはじめ、パジャマ・甚平・普段着など一流ブランドに引けを取らない作品の数々でした。
 


 

   

次に、素敵な笑顔で迎えてくれたのは、海洋技術科の生徒たちです。
 

左写真右端:文化祭の販売用に文鎮やキーホルダーを作ったと話していた大久保君。


生徒の手作りの「キーホルダー」は、しっぽのギザギザが難しかったそうです。


3年生の大久保君は「去年は津波の影響で(文化祭を)できれば良いってかんじだったけど、今年は最後の文化祭なので思い入れが違う。1年生の頃は、市民文化会館を使ってもっと大きくやっていたけど、去年から学校の体育館などで文化祭をしています。見どころは、去年出来なかったマグロ販売です。」と教えてくれました。
このマグロは1〜3月にかけて遠洋航海の実習中にハワイ沖で水揚げしたものを販売しています。「実習はたいへんだった〜。」何が大変だったか聞くと「船酔い!!」と話していましたが、また、実習に行きたいという声も多く聞かれました。友達・同級生と過ごした時間は、楽しさと共に思い出深く心に刻まれている様子が伺えました。


左写真:実習ではマグロ約30tを水揚げしたそうです。右写真:宮古水産高校の実習船「りあす丸」の模型

 

大人気の金魚すくい。近所の子どもたちが、大物をすくい上げていました。この金魚も生徒たちが人工ふ化させた金魚たちです。

水産高校名物のサンマやサバなどの缶詰は、私たちが到着した時にはほぼ完売で、地元の方々からも人気の商品でした。そんな中、目を奪われたのは『海プリン』です。岩手県水産クラブ研究発表会で食品管理系の発表で「水産物の有効利用」〜イーハトーブの風に乗せて〜「いわて宮古の海プリン」が最優秀賞を受賞しました。

左写真:山本さん(左)、東舘さん(右)
この発表を行った、山本さんと東舘さんにお話を聞きました。
Q:海プリンはどんなプリンですか?
A:宮古沖の綺麗な海水で作った「宮古の塩」を使った宮古独自のプリンです。
Q:どうして、海プリンを作ろうと思ったんですか?
A:宮古の塩と何かをコラボして作りたいと思ったんです。塩は、甘みを引き立てるのでスイーツが良いと思いました。そして、塩と相性が最も良かったのがミルクプリンだったんです。
Q:この海プリンを作るために大変だったことは何ですか?
A:96種類の試作品を作って、32回も試食しました。1年くらいかけて完成しました。
Q:この海プリンを作って良かったことや嬉しかったことを教えてください。
A:イベントで完売した時や、メディアやインターネットで情報収集してくれて買いに来てくれたり「頑張ってね」と言われたりした時が嬉しかったです。
この『海プリン』私たちが行ったときには、すでに完売…。残念でしたが、短時間で売り切れてしまうほどの人気商品です。地元のスーパーや産直、インターネットでも購入できると聞きましたので、必ず食べてみたいと思います。


  
 割りばしの袋も宮古水産高校のオリジナルとてもおいしいラーメンでした。

食物科の生徒がつくった魚介出汁のきいたあっさり味の名物水校ラーメンでお腹をいっぱいにし、韓国でも披露したという太鼓部の演奏を聴きました。

 

 『宮水太鼓』は三陸の海や波をイメージし作曲されています。躍動感あふれる力強い演奏は、私たちの心へ響き渡り、観客を圧倒させていました。
生徒たちの力強さや躍動感は、これからの復興への希望をも感じさせました。


セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、生徒たちの笑顔をより輝かせることが出来るよう、これからも東北の水産高校に通う高校生達を応援してまいります。



(報告:遠野事務所 藤原 和歌子)


 

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